レッドブル製パーツを追加したRBは「本当に、本当に、本当に速そう」とアレックス・アルボン
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アレックス・アルボン(ウィリアムズ)は、昨年のWチャンピオンであるレッドブルからこれまで以上に多くのコンポーネントを調達した新生RBフォーミュラ1(旧アルファタウリ)が「大きな一歩」を踏み出したと考えている。
コスト削減と成績の向上を求めるレッドブルGmbHの方針を受け、伊ファエンツァのチームは英国ビスターの拠点をレッドブルがファクトリーを構えるミルトンキーンズに移転すると共に、シナジー効果を最大化すべくレッドブル・テクノロジーからの調達パーツを拡大する事となった。
当初、パドックで予想されていたほど、新車「VCARB 01」は先代と大きくかけ離れてはいないが、それでも昨シーズンの22戦で21勝を挙げたレッドブルRB19との類似点は増え、シニアチームにより近い外観を備えた。
英「RaceFans」によると、昨年の終盤に向けて僅差のコンストラクター選手権7位争いを演じたライバルチームについてアルボンは、言葉を慎重に選びながら「彼らは間違いなくパーツを幾つか調達したと思う」と述べ、次のように続けた。
「彼らは本当に、本当に、本当に速そうに見える。大きな一歩を踏み出したと思う」
アルボンはチャンピオンマシンのエッセンスが取り入れられた今年のRBのマシンが顕著な進歩を遂げたと見ているが、同時に「それほど離されてはいないと思う」とも述べ、ウィリアムズも遜色ないパフォーマンスを発揮できるはずとの考えを示した。
近年のウィリアムズはモンツァのような高速特性のサーキットで非常に高い競争力を発揮する一方、クルマが機能するウィンドウが狭く、ダウンフォースが求められるコースでは総じて下位を争う傾向があった。
そこでチームは2024年シーズンに向けてクルマを「完全に再設計」するリスクを取った。アルボン曰く、2024年のFW46は「手に伝わってくるフィードバックが全く違う」だけでなく、「セットアップ・フィロソフィー」も「完全に異なる」と言う。
この変化は、過去2年に渡って培ってきた”ウィリアムズのレーシングカー”に関するドライバーとしての知見やノウハウが「全てゴミ箱」行きになるほどで、まるで別のチームに移籍してこれまで一度も触った事のなかったクルマをドライブしている位に大きなものだという。
FW46についてアルボンは「バランスウインドウとスピードがグリッドの標準に近いものになると思う」と述べ、これまでの”直線番長型”から、よりオーソドックスな「普通のレーシングカー」に近い性能特性を持つクルマが期待できると説明した。