RBバイエル:角田裕毅とデジデリオの新タッグ「全体計画の一環」モンツァ改良、5戦ぶり無得点のオランダGPを語る

FP2に先立ちチーム代表者会見に出席するピーター・バイエル(RBフォーミュラ1 CEO)、2024年8月30日(金) F1イタリアGP(モンツァ・サーキット)Courtesy Of Red Bull Content Pool

シーズン途中での角田裕毅のレースエンジニア交代、モンツァで角田裕毅のみが使用しているVCARB 01のアップグレード、そして5戦ぶりにノーポイントに終わった前戦オランダGPの苦戦要因についてRBのピーター・バイエルCEOが語った。

今季2回目の母国レース、F1イタリアGPに向けてRBは、床下のプロファイルを変更した新型フロアボディ、気流改善のために形状を見直したヘイローフェアリング、そしてドラッグ低減のために周辺ジオメトリに手を加えたリアビューミラーを持ち込んだ。

空力性能の向上と引き換えにバランスが崩れる傾向があるとしてバイエルは、マシンバランスを取るためにプラクティスを使って最善のセットアップを模索中だと説明した。

「通常これらのアップグレードは空力的には効果があるが、バランスに影響を与えることが多い」とバイエルは語る。

「我々がユーキのクルマで幾つかの新しいパーツ、つまりフロアやヘイロー周りのちょっとしたパーツ、そしてリアビューミラーを試している理由はそこにある」

バイエルは、投入したばかり現段階ではまだアップグレードに対する評価は下せないとしつつも、競争が激化する今のミッドフィールドにおいては、仮に成果があったとしても「小さなステップを踏む」ようなものだと指摘した。

「誰もがみな、ピラミッドの頂点でレースを戦っており、特にミッドフィールドにおいては、完璧な週末を過ごせなければ他のチームがすぐに追いついてくる状況だ」

「ウィリアムズはここ数週間で本当に良い仕事をしてきたし、アルピーヌもいる。だからシーズンの最後まで激しい戦いになるだろう」

マッティア・スピーニの内部昇進に伴い角田裕毅はF1イタリアGPより、スピーニとは経歴が対照的なエルネスト・デジデリオとタッグを組む。

プラクティスでの両者の連携ぶりについてベイヤーは「かなり良かったと思う。彼らは以前からお互いを知っていたし、エルネストは1年以上に渡って我々と共に仕事をしてきた」とした上で、中長期な戦略の一環として予てより計画されていたことだと説明した。

「これは、ローラン(メキーズ代表)が競技面や技術面でチームを発展させるために進めている全体計画の一環として行われた。チーム内部での人材育成が順調であることは、二重の朗報だと言えると思う」

「エルネストがレースエンジニアを引き継ぎ、マッティアは内部昇進する。チームの成長と発展には満足している」

「他にも最近、新しいメンバーが加わったし、ティム・ゴスは10月から(最高技術責任者として)チームに合流する。チームという面でも我々は順調に進展している」

RBは6月のオーストリアGP以来、連続入賞を続けてきたが、先週末のザントフォールトでは5戦ぶりのノーポイントに終わった。

「確かに、あまり良い週末ではなかったかもしれない。ただ、ユーキはQ3まで僅か0.09秒にまで迫ったし、ダニエルの日曜のレースペースはかなり良かった。つまり(あまり良くなかった)要因というのは一つではないということだ」とバイエルは振り返る。

「戦略から始まり、セットアップの問題もあった。つまり、雨やローガンのクラッシュの影響でデータがあまり取れなかったわけだ。おそらく我々のような小さなチームには、他の大きなチームが持っているようなツールがなかったのだろう」

「そのためザントフォールトのような週末では少し見通しがきかなくなり、我々にとってかなり困難な週末になったのだと思う」

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