火傷しかけたアロンソ「駄目なんだってさ!」ピットストップでの”放水”求めるも許可下りず

インタビューに答えるフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)、2023年10月8日F1カタールGPcopyright FORMULA 1

トップ5という目標に届かず、F1カタールGPを6位で終えたフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)は、レース中に加熱したシートのせいで「火傷を負いかけた」と語り、ピットストップで”放水”を求めたものの、許可が下りなかったと明かした。

「キツかったよ。誰にとっても厳しいコンディションだったと思うけど、僕らはシートに問題があって、耐え難いほどに熱くなっていたんだ。それでピットストップの時に、水か何かを貰えないかと頼んだんだけどね」

「でも残念ながら、許可が下りなかった!」

レース中、コックピット内に水を含む何かを追加すれば重量が増加する。F1には最低車重制限があるため、これを掻い潜るための不正行為と見なされる恐れがあったのだろう。

Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

フェルナンド・アロンソのクルマのタイヤ交換作業に取り組むアストンマーチンのメカニック、2023年10月8日F1カタールGP

「だから僕らは過酷な状況下でレースを続けきゃならなかったんだ」とアロンソは続ける。

「それでも数ポイントを獲得できたし、予想していたよりも競争力のある週末を過ごせたのは嬉しい驚きだった」

チームメイトのランス・ストロールが無得点に終わったため、アストンが第18戦の週末に追加できたのは8ポイントに過ぎない。一方でコンストラクターズ選手権4位を争うライバルのマクラーレンはダブル表彰台に上がり、その差を11点にまで縮めた。

「確かにマクラーレンは今、僕らより良いパフォーマンスを発揮して勢いづいている。これについては認めなきゃならないけど、諦めるつもりはない」とアロンソは語る。

「残りのレースでは2台揃ってポイントを稼いでいきたい。ひょっとするとマクラーレンが競争力を発揮できないことで、その恩恵を受ける事ができるかもしれない」

「そうすればギャップを作るチャンスになるだろう。でも今のところはチャレンジングだね」

なお、派手にコース外に飛び出し、シャルル・ルクレール(フェラーリ)の目の前でコースに復帰した件についてスチュワードは、「危険」ではあるもののルクレールが「回避行動を強いられる事はなかった」として、今季初の戒告処分(ドライビング)に留めた。

Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

デビッド・ベッカムとフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)、2023年10月8日F1カタールGP


2023年F1第18戦カタールGP決勝レースでは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が今季14勝目をポール・トゥ・ウインで飾った。2位はオスカー・ピアストリ、3位はランド・ノリスと、前戦日本GPに続きマクラーレンがダブル表彰台に上がった。

サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)を舞台とする次戦アメリカGPは現地10月20日のフリー走行1で幕を開ける。

F1カタールGP特集

この記事をシェアする

関連記事

モバイルバージョンを終了