40歳アロンソ、F1史上最長105戦ぶりの表彰台「また7年も待つのは御免だね!」運も味方にペレスを僅差で振り切る
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フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)が11月21日(日)に行われたF1第20戦カタールGP決勝で、セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)を抑えて復帰後初となる3位表彰台に上がった。
2度のF1ワールドチャンピオンが最後にポディウムの上でシャンパンシャワーを楽しんだのは、2位を獲得した2014年のハンガリーGPの事だった。105戦ぶりという数字はF1史上最長記録を塗り替えた。
この日のDriver of the Dayにも選ばれたアロンソは、レース直後のグリッドでマクラーレン・ホンダ時代の僚友ジェンソン・バトンからのインタビューを受け「信じられない、7年ぶりだ! やっとだ」と喜びをあらわにした。
「最高の気分さ。また表彰台に上れて本当に良かった。これはチームにとって当然の結果だと思うし、僕にとっては7年間も待ち続けたものだった。次はこんなに長く待ちたくはないね!」
なお、過去35年間の近代F1史において40歳以上のドライバーが表彰台に上がったのは、ミハエル・シューマッハ(2012年ヨーロッパGP)とナイジェル・マンセル(1994年オーストラリアGP)の二人しかいない。
アロンソはソフトを履いた第1スティントで23周をこなした後、ハードタイヤに履き替え、リスクを取って1ストップ戦略に打って出たものの、4台のマシンがタイヤの破損に見舞われたため、残り34周を最後まで走り切れるかどうかは疑わしかった。
だが、41周目から46周目に渡ってチームメイトのエステバン・オコンがペレスを抑えた事に加え、運が40歳のスペイン人ドライバーに味方した。
タイヤがバーストした事でランオフエリアに停まったニコラス・ラティフィを回収するため、終盤にバーチャル・セーフティーカー(VSC)が導入された。後方のペレスは追撃の芽を摘まれた。フィニッシュラインを駆け抜けた時、両者の差は僅か2.8秒だった。
「リスクを取って1ストップ戦略に挑戦したんだけど、これが上手くいってくれた。終盤はペレスに追いつかれたけど、ペースは良かったし最後まで踏ん張り切れた」とアロンソ。
「エステバン(オコン)が素晴らしい走りでこの結果をアシストしてくれた。そしてチームは見事なピットストップで僕を送り出してくれた。チーム全体が本当によくやってくれたんだ」
「予想以上のオーバーテイクやアクションが見られたし、このコースが気に入ったよ。今週末のクルマのフィーリングは驚くほど良かったし、またここでレースするのが待ち遠しいね」
「僕らにとっては完璧な週末になった。コンストラクターズ争いで大量ポイントを獲って、最終2戦に先立ってアルファタウリに大きなアドバンテージを築く事ができたんだから」
アルピーヌのローラン・ロッシCEOはこの日のアロンソについて「チームとして最高の結果を残す事ができた。フェルナンドの表彰台を心から祝福したい。このチームに復帰してからの初表彰台だが、今シーズンの彼には、まさにその資格があったと言わざるを得ない」と評した。
アロンソの表彰台とオコンの5位入賞によりアルピーヌは計25ポイントを獲得し、ライバルのアルファタウリ・ホンダに大差をつけコンストラクターズ選手権単独5位に浮上した。
11月21日(日)にロサイル・インターナショナル・サーキットで行われた2021年F1第20戦カタールグランプリ決勝レースでは、ルイス・ハミルトン(メルセデス)がポール・トゥ・ウインを飾り、2位にマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)、3位にフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)が続く結果となった。
ロサイルと並び初開催となるジェッダ市街地コースを舞台とする次戦サウジアラビアGPは12月3日のフリー走行1で幕を開ける。