ピレリ喧伝のF1アメリカGP特製トロフィーがお蔵入りに…著作権侵害リスクで急遽代替品を空輸
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第三者の著作権を侵害するリスクが判明したことで、2024年のF1アメリカGPのトップ3フィニッシャーに贈られる予定であった「Heroo」と呼ばれる特製トロフィーが急遽、代替品と交換された。
F1公式タイヤサプライヤーのピレリは、イタリアのアーティストでデザイナーのマッテオ・マキアヴェッリと共同で、「レーシングカーとタイヤの関係性」を表現し、「F1マシンに用いられる素材の品質やスピード感、そして美しさと優雅さを融合させたアート作品」である「Heroo」を制作した。
このトロフィーは、勝利を喜ぶドライバーをカーボンファイバー製のコミカルなフォルムで表現し、ゴム製のタイヤをベースとしたもので、優勝トロフィーとコンストラクター・トロフィーのヘルメット部分には金粉が散りばめられ、2位と3位のトロフィーには、それぞれシルバー色とチタン色が施されていた。
しかしながら、10月20日にサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で行われたレース勝者のシャルル・ルクレール(フェラーリ)に手渡されたのは、これと言った特徴のない一般的なトロフィーだった。
また、2位と3位のカルロス・サインツとマックス・フェルスタッペン(レッドブル)には、ピレリの名を関した「ポールポジション・アワード」で贈呈されるミニチュアタイヤらしきものが贈られただけだった。
GPblogが伝えたところによると、第三者のデザインと類似している可能性が決勝前日に浮上し、これに関して十分な調査時間が取れなかったことから、ピレリは急遽、採用を諦め、米国オフィスから代替品を空輸させるに至ったという。
単に非売品としてトップ3ドライバーに贈呈するだけであれば、少なからずリスクも限定的であった可能性があるが、「Heroo」はコレクターやファン向けに限定生産で複製品が販売される予定となっていた。