進化とは逆に好みから遠ざかるRB18…ペレス、F1オランダGP以降にフェルスタッペンと異なるセットアップを希望

FIAプレスカンファレンスで同席するレッドブルのセルジオ・ペレスとマックス・フェルスタッペン、2022年8月28日F1ベルギーGPCourtesy Of Red Bull Content Pool

ほぼ毎週末のアップグレードによってレッドブルRB18が進化する一方、セルジオ・ペレスは自身のドライビングとクルマとの相性が悪化してきていると感じており、次戦F1オランダGP以降は僚友マックス・フェルスタッペンと異なるセットアップを使いたいとの願いを口にした。

夏休み明けの初戦、ベルギーGPでペレスは2番グリッドの好機を手にしたものの、レースは14番グリッドからスタートしたフェルスタッペンが制した。好位置を確保しながらもペレスは、チームメイトに17.841秒も遅れて2位チェッカーを受けた。

Courtesy Of Red Bull Content Pool

僚友マックス・フェルスタッペンに追われるセルジオ・ペレス(レッドブル)、2022年8月28日F1ベルギーGP

サウジアラビアでのポールポジション、そしてモナコでの優勝をハイライトに、ペレスは今季序盤、フェルスタッペンに負けず劣らずの競争力を発揮していたが、シーズンを経る毎にその差はジリジリと広がっている。

ミルトンキーンズのエンジニアリングチームは、尖ったフロントエンドを好むディフェンディング・チャンピオンのスタイルに合わせてクルマの改良を進めており、その結果が最近のレースの2人の差に繋がっているとの見方が一般的だ。

チームとしては今季4回目の1-2フィニッシュという完勝ながらも、チームメイトに完敗したスパ・フランコルシャンでのレースを終えてペレスは、現在のRB18は序盤ほど自分好みのクルマではないと認めた。

「確かにシーズン序盤と比べてクルマは速くなってるけど、序盤ほど気持ちよくドライブできているわけじゃない事もまた確かだ」とペレス。

「だからクルマのパフォーマンスを最大限に引き出せるよう、僕自身が努力していかなきゃならない」

ペレスはクルマから最大限の競争力を引き出すためには自身のスタイルとクルマの「気質」が合っている必要があるとして「今こそ、懸命に深く掘り下げて分析しなきゃならない時期にいる」と指摘した。

また、レッドブルは各週末で2台のセットアップを同一のものとする方針を貫いているようで、「次の週末からは2台で少しセットアップを変えて走らせたい」と要望した。

「そうすれば、僕の方のパフォーマンスを向上させるような幾らかのアイデアに目星をつけることができるからね」

2022年シーズンはまだ8戦を残しているものの、ランキング2位のペレスと首位フェルスタッペンとのポイント差は93点にまで広がっており、キャリア12年目での悲願のタイトル獲得はかなり難しい状況だ。

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