「恐ろしかった」とペレス、改良マクラーレンがF1オランダで”別格”の速さ…ステラは鼻息荒く
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優勝したランド・ノリスから39.542秒遅れの6位でフィニッシュしたセルジオ・ペレス(レッドブル)は、F1オランダGPでマクラーレンが見せつけた圧倒的なペースをゾッとする思いで眺めていたという。
この日、ノリスが2位マックス・フェルスタッペン(レッドブル)に対して築いた22.896秒という支配的な差は今季最大のギャップで、2023年のハンガリーGPでフェルスタッペンが記録した33.731秒に次ぐものだった。
レースに向けてレッドブルはマクラーレンに接近できると考えていたが、その予想は大きく裏切られることとなった。
「週末を通して前進できたという点では堅実だったと思うけど、今日のレースペースには本当にガッカリした」とペレスは振り返った。
「僕らとしては予想外だった。マクラーレンにもっと近づけると思っていたんだ。フェラーリには本当に驚いたけど、特にマクラーレンだ。理解すべきことが山積みだ」
レッドブルは2台のマシンを使って週末を通して様々な仕様のパーツを組み合わせ、セットアップをテストした。レースに向けてはフェルスタッペンがハイ・ダウンフォース、ペレスがロー・ダウンフォースを採用した。
ペレスは、一連の取り組みにより得られたデータを元に最適なパッケージを検討できる道筋がついたと考えているが、それでもなお今週末にマクラーレンが見せた速さ、ポテンシャルは、今後のシーズンに向けて大きな懸念材料だと見ている。
「チームにとってはポジティブな週末になったと思う。マックスと僕とで違うスペックを走らせた結果、大量のデータを収集できた。すぐにでも適切なパッケージにまとめることができればと思っている」とペレスは語る。
「コース特性が大きく違うモンツァではまた違った展開になるだろうとは思うけど、それでも今日のマクラーレンのパフォーマンスを見るのは恐ろしかった」
レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表はザントフォールトでのマクラーレンを「別格」と評し、マクラーレンのアンドレア・ステラ代表は「今日の速さには良い意味で驚いた」として、「今週末のアップグレードによって我々は、今後に向けて強力かつエキサイティングな立場に立つことができた」と付け加えた。
1ポジションダウンの6位に終わったものの、この日のリザルトはペレスにとって4位フィニッシュした5月のマイアミGP以降の最高成績だった。
ペレスは「ドライバーとしての、より良い解決策を見つけることができたと思う。問題を理解したことで解決方法も見つかった。前向きなことだと思う。でも今、一番重要なことは、クルマを改善してレースペースを取り戻すことだ」と締め括った。
2024年のF1第15戦オランダGP決勝レースでは、ランド・ノリス(マクラーレン)が圧倒的なポール・トゥ・ウインで今季2勝目を飾った。
モンツァ・サーキットを舞台とする次戦イタリアGPは8月30日のフリー走行1で幕を開ける。