新たなF1チームの承認間近か、アンドレッティ退任を経てGMが2026年エントリー確保へ
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マイケル・アンドレッティのCEO退任を含むアンドレッティ・グローバルの再編を経て、ゼネラルモーターズ(GM)が支援する同組織が2026年にF1への参入を果たす可能性が大幅に高まっている。
AP通信は、フォーミュラ・ワン・マネジメント(FOM)が11番目のチームを承認する決定を数週間以内に下す可能性があると伝えた。英BBCは、GMが2026年にチームオーナーとしてF1に参戦する見通しだと報じた。
報道によるとアンドレッティ・グローバルを所有するダン・トウリスは、木曜日にラスベガスGPを訪れ、参戦に向けた可能性を探った。一方で、FBIも現場にいたとされる。これは、F1がアンドレッティの参戦を拒否したことに関連する米国司法省の捜査の一環と見られている。
マイケル・アンドレッティはF1参戦に向けて、まずはザウバーの買収を試みたが実現せず、その後、アンドレッティ・グローバルという新たな組織を立ち上げ、参戦に向けた取り組みを加速させた。
F1を統括する国際自動車連盟(FIA)はアンドレッティの参戦を承認したが、FOMはこれを認めなかった。背景には、マイケル・アンドレッティに対するF1経営陣の個人的な嫌悪があったと見られている。
参戦が拒否されてなおマイケル・アンドレッティは諦めることなく、米国の新社屋に加えて英国にサテライト拠点をオープンさせ、F1のチーフテクニカルオフィサーを務めた経験を持つパット・シモンズを含む数々のキーマンを雇用するなど、その試みを更に加速させた。
そして今年9月、グループ1001のCEOであり、筆頭株主のトウリスにアンドレッティ・グローバルの経営権を譲渡した。
トウリスが指揮を執るようになったことで交渉は一気に加速したが、新しいF1チームの名称がどうなるかは不明だ。情報筋によると、今回の新しい計画はGMが主導するもので、立ち上げ後にアンドレッティが関与することはないという。
GMは傘下のキャデラックを通して2028年にF1パワーユニット(PU)サプライヤーとしてF1に参戦する計画だ。2026年の参戦が承認された場合、最初の2シーズンは既存のメーカーからPUを調達する必要がある。
最も可能性が高い選択肢はフェラーリとホンダだ。アンドレッティは以前、参戦の暁にルノーからPUの供給を受ける手筈を整えたが、同社はその後、2025年末を以て伝統あるF1エンジンプロジェクトに終止符を打つ決定を下した。