ピエール・ガスリー、2戦連続でペレス上回り4番手…どうしてレッドブルに昇格出来ないのか「分からない」
Published:
アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーは9月4日のF1オランダGP公式予選でミッドフィールド最速となる4番手タイムを刻み、13戦目にして今季11回目のQ3進出を達成した。
1週間前のスパ・フランコルシャンでのベルギーGPでも6番手と上位につけたガスリーは、2週連続でシニアチームのセルジオ・ペレスを予選結果で上回る事となった。
僚友マックス・フェルスタッペンがポールを手にした一方、ペレスはピットレーン上での渋滞に巻き込まれ、2回目の計測ラップを開始する事ができずに16番手でQ1敗退を喫した。当時は路面コンディションが劇的に改善していた。
レッドブル・ホンダは2022年のフェルスタッペンのチームメイトにガスリーではなくペレスを選んだ。ガスリーは来年もファエンツァのチームに留まる見通しだ。
純粋な1ラップペースでペレスを上回る能力がありながらも、ガスリーはシニアチーム再昇格のチャンスを与えられていない。
「どうしてだろうね」とガスリーは答えた。
「(レッドブルは)僕のパフォーマンスに本当に満足してくれていると思うけど、彼らはそういう決断を下した」
「もちろん速いクルマとレッドブルのシートを希望している僕にとっては少しガッカリだけどね。アルファタウリも本当に力強いクルマを用意してくれているけど」
「結局はレッドブル次第であって、残念ながらそうはならなかった。将来的な可能性がゼロというわけじゃないけど、少なくとも来シーズンをレッドブルで走らないのは確かだね」
事実上の新コースという事で、ザントフォールトでの予選は経験という点で全ドライバーがほぼイコール条件で臨んだ1ラップ最速競争だった。
そんな競い合いで自己最高位タイの結果を手にしたガスリーは、4番手という結果は中団チームであるアルファタウリ・ホンダにとってポールポジションに等しいものだと述べ満足感を示した。
「2台のメルセデスとマックス(フェルスタッペン)の後ろの4番手で予選を終える事ができて本当に嬉しい。僕らにとってはポールポジションみたいなものだからね。楽な週末じゃなかった事を思えば尚更だよ」
FP3でのガスリーは10番手に留まっていた。如何にして予選に向けてまとめ上げてきたのだろうか?
「正直なところ、説明できないんだ」とガスリーは答えた。
「確かに僕らは(予選で)常に競争力を発揮してきているけど、ザントフォールトは簡単なコースじゃないし、(36年ぶりの開催という事で)F1での予選がどうなるかなんて誰にも分からなかったわけだしね」
「だから僕らとしては方向性を見つけるべく、セットアップを少しずつイジっていったんだ。その結果、チームとして本当に素晴らしい仕事ができた事にすごく満足している」
「それにフェラーリの2台はかなり手強そうだった。でもQ1が始まった段階から既にクルマの感触はかなり良かったんだ」
なお車両パフォーマンス部門のチーフエンジニアを務めるクラウディオ・バレストリは、2日目に向けてセットアップを変更した上で、FP3後にも再び調整を加えた事を明らかにしている。
誰もが口を揃えるように、ザントフォールトでのオーバーテイクはかなり困難とみられており、その分だけ予選結果が決勝リザルトの鍵を握る事になる見通しだが、それでもなおガスリーは後続のフェラーリに対する警戒を怠らない。
「僕らの後ろには2台のフェラーリが陣取っている。揃って何かを仕掛けてくるかもしれないし、戦略的に揺さぶりをかけてくる可能性もある」
5番手にはシャルル・ルクレール、6番手にはカルロス・サインツが並ぶ。
ポールポジションはマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)。2番手はルイス・ハミルトン、3番手にはバルテリ・ボッタスとメルセデス勢が続く結果となった。
2021年 F1オランダGP決勝レースは日本時間9月5日(日)22時にスタート。1周4,259mのザントフォールト・サーキットを72周する事でチャンピオンシップを争う。