セルジオ・ペレス「頭が真っ白になった」重病の母に捧げる”格別”の初優勝
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5月29日(日)に行われたF1第7戦モナコGPで史上初のメキシコ人モナコウィナーに輝いたレッドブルのセルジオ・ペレスは、この”格別の初優勝”を重病の母に捧げたいと語った。ペレスには人一倍強い思いで今回のレースに臨む理由があったようだ。
予選3番手からスタートしたペレスはピット戦略によってフェラーリ勢を逆転。最終盤はグレイニングに苦しみながらも無事にクルマを持ち帰り、ドライバーズランキングで首位を走る僚友マックス・フェルスタッペンとの差を15ポイント、2位シャルル・ルクレールとの差を6ポイントにまで縮めた。
表彰台の上にはギュッと目を閉じて感慨に浸るペレスの姿があった。メキシコ人、更に言えば、ラテンアメリカ人ドライバーがヨーロッパを本拠とするF1で成功を収めるために超えなければならないハードルは途方もなく高い。
レース直後は頭が真っ白になった
セルジオ・ペレス決勝: 1位 / グリッド: 3番手
レースを通してアドレナリンとエネルギーが溢れ出ていて、レースを終えた直後は頭が真っ白になってしまった。
モナコの表彰台で国歌斉唱を聞いた時は、ただただ嬉しかった。世界中のどのドライバーもが夢に描く光景で、それが叶ったわけだからね。
今週末はずっと速さがあった。慌てずに冷静さを保ち、適切な戦略が取れれば成し遂げられると思っていた。
この勝利を僕の母親と家族に捧げたい。母は先週、重い病気にかかってしまったね。だからこのレースでは母のために優勝しようと、強いモチベーションで臨んだんだ。
今日は信じられないような素晴らしい1日だった。チームの事を思うと最高にハッピーだし、母国のみんなも誇りに思ってくれていると思う。
モナコで勝つなんて人生で何度もあることじゃないし、ここでの初優勝は格別だ。
5月29日(日)にモンテカルロ市街地コースで行われた2022年F1第7戦モナコGPの決勝レースでは、3番グリッドからスタートしたセルジオ・ペレス(レッドブル)が通算3勝目を上げた。2位はカルロス・サインツ(フェラーリ)。3位表彰台にはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が滑り込んだ。
バクー市街地コースを舞台とする次戦アゼルバイジャンGPは6月10日のフリー走行1で幕を開ける。