仏ミシュラン、2020年のF1復帰を断念…1年のみの13インチタイヤ製造に難色
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フランスに本拠地を置くタイヤメーカーのミシュランが、2020年のF1復帰を断念した事が明らかとなった。F1は先月、2020年からの4年間の公式タイヤサプライヤーを募る入札を開始。復帰を目指すミシュランは各種要件を評価していたが、最終的に入札に参加しない事を表明した。
F1は2021年に18インチ扁平タイヤ(ロープロファイルタイヤ)を採用しタイヤブランケットを廃止する方針を発表。2021年以降のタイヤレギュレーション案では、性能劣化、すなわちデグラデーションに関しての目標数値が設定されていた。
新しいタイヤサプライヤーがF1での供給をスタートさせるのは2020年からであるが、新しい規約が有効となるのはその翌年の21年。すなわち、現行のピレリ以外のメーカーが新規参入しようとする場合、そのメーカーは2020年の13インチタイヤとそれ以降の18インチの2種類を開発・製造しなくてはならず、事実上ピレリ以外のメーカーが参入するのは厳しいものと考えられていた。
ミシュランはかねてより市販車市場に沿う18インチタイヤの導入を要望していたものの、1年のみの13インチタイヤ製造、ショーとしてのデグラデーション設定に反発。効率的な資源管理と企業理念に反するとして入札を見送ることとなった。
ミシュランは現在フォーミュラEに18インチタイヤを供給。F1での活動は2006年を以て途絶えている。