モナコの「壊滅的」な広告バナー問題「F1で起きてはならない事」マクラーレンとノリスが批判
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ランド・ノリス(マクラーレン)は2024年5月25日(土)の予選を経て、F1モナコGPの週末全体で発生し続けている広告バナー問題について「F1では起きてはならない事」であるとして批判の声を上げた。
ノリスはプールサイド・セクションを抜けた際に、壁から剥がれ落ちた広告バナーがクルマに引っかかってしまった事でラップを中断せざるを得ず、Q1敗退の危機に直面した。
モンテカルロ市街地コースには数か所のバリアに広告バナーが貼り付けられているが、ドライバーが壁に接触するほど限界まで攻める事で一部のバナーがコース上に落下。これがトラブルを引き起こした。
予選を経てインタビューに応じたノリスは「最終的に4番手になった事には満足しているけど、Q1はシッチャカメッチャカだった。トラック上のデブリやステッカーがクルマに引っかかってね。これはF1では起きてはならない事だ。そのせいでQ1が台無しになったし、必要以上にストレスを感じる事になった」と批判した。
この問題は予選になって始まったことではなく、初日金曜プラクティス後のドライバー・ブリーフィングにおいて議題に上がっていたテーマであり、F1側に再発防止を求めていたものの、適切な措置が取られていないとノリスは明かす。
英The-Raceによるとノリスは「僕に言わせればちょっと馬鹿げてる。昨日も言ったのに。僕らはまた起きるって言ったんだ。彼らは直すと言っていたけど、明らかに直っていなかった」と語った。
「ステッカーじゃなく、もっと良い解決策を考え出す必要がある。僕らは当然、壁に触れるわけだからね。ステッカーが週末全体を台無しにする可能性があるなんて受け入れられない」
マクラーレンのアンドレア・ステラ代表は、この問題がFP1から発生していた事を踏まえれば、もっと早く解決されるべきであったと不満を表明し、ノリスの予選パフォーマンスに「かなり壊滅的な影響を与えた」と主張した。
また、「明日のレース結果を決定するのは何だろうか? バナーを引っ掛けないという運なのか? それともドライバー、クルマ、チームの質だろうか? 何かの対策が必要だ」と付け加えた。
被害を被ったのはノリスだけではない。ローガン・サージェント(ウィリアムズ)も同様の事態に直面し、セルジオ・ペレス(レッドブル)は広告バナーがコース上に飛散していた事がQ1敗退の要因の一つだと主張した。
Q1でノリスと同じ様にバナーがフロントウイングに絡まったポールシッターのシャルル・ルクレールは「かなりペースが落ちて本当に酷かった。だからピットインしてウィングからスポンサーのバナーを取り除いて、再度コースに向かったんだ」と振り返った。
「モナコの予選はただでさえ、コースを周回し続けてクリーンなラップを刻むことが重要なのに。あれは本当にトリッキーだった。黄旗や赤旗が出ないことを祈るしかなかった」
この問題は国際自動車連盟(FIA)、F1、そしてF1のブランドおよび広告パートナーを務めるスポーツサイネージ社との間で議論されており、日曜のレースでは脱落した箇所に再びバナーが掲げられる事はなく、幾つかのエリアでは完全に撤去される見通しだ。