マクラーレンに新たな疑惑…タイヤ内部に液体注入か、F1タイトル争い佳境のサンパウロで浮上
Published: Updated:
2024年シーズンのF1チャンピオンシップ争いが佳境を迎える中、コンストラクターズ選手権首位に立つマクラーレンを含む幾つかのチームに新たな疑惑が浮上した。
複数の報道によると、タイヤ内部に水を含む何らかの液体を注入することで、サーマル・デグラデーションを抑えてレースペースを向上させていた疑いがあるという。
タイトル争いを繰り広げるレッドブルとマクラーレンは疑惑の応酬を続けてきた。
アゼルバイジャンGPでは、リアウイングの柔軟性に対するレッドブルからの抗議を受け、FIAがマクラーレンを含む3チームに修正を命じた。
アメリカGPでは逆にマクラーレンが、レッドブルの車高調整システムに疑いの目を向けた。FIAはパルクフェルメ下でこれを使用できないよう装置に封をした。
そして迎えたブラジルでのサンパウロGPでは、レッドブルが再びマクラーレンに対する疑念を訴えた。
このトリックは、バルブを通して水を含む何らかの液体をタイヤ内部に注入することで、熱による劣化を抑える狙いがあるという。
小量であっても効果があるとされ、マクラーレンを含む複数のチームがこの方法でアドバンテージを得ている疑いがあると伝えられている。
英AUTOSPORTによると、シンガポールGP後に幾つかのチームのリム内に液体が確認されたことが、疑惑浮上のきっかけになったという。
レッドブルからの懸念を受けFIAは既に調査を開始しているようだが、少なくともアメリカGPとメキシコGPに関しては、疑わしい兆候はなかったとされる。
また、タイヤサプライヤーのピレリは、何らかの異常を発見した場合、これを報告する義務があるが、今シーズンを通して特に不審な点は見当たらなかったという。
FIAは現時点で公式に何もコメントしていないが、内部に液体が注入されると空気圧をコントロールするのが難しくなり、ひいてはパフォーマンスに悪影響が及ぶ可能性があるという点で、”眉唾もの”との見方も出ている。