マルコ、リカルドに0.6秒差の角田裕毅に感銘…レッドブル絶不調の原因は?マクラーレンを警戒

イモラ・サーキットのパドックを歩くレッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコとマックス・フェルスタッペンのマネージャーを務めるレイモンド・ヴァーミューレン、2024年5月3日(金) F1マイアミGPプラクティスCourtesy Of Red Bull Content Pool

F1エミリア・ロマーニャGPのFP2で3番手を刻んで注目を集めた角田裕毅(RBフォーミュラ1)は、レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコにも感銘を与えたようだ。

前回大会で7位入賞を果たしたイモラでの初日は角田裕毅にとって完璧な滑り出しとなった。1分16秒286の自己ベストは選手権リーダーのマックス・フェルスタッペンやセルジオ・ペレスより速く、ホンダRBPTエンジン勢の中で最速だった。

Courtesy Of Red Bull Content Pool

縁石の乗り越える角田裕毅(RBフォーミュラ1)の22号車VCARB 01、2024年5月17日F1エミリア・ロマーニャGPフリー走行にて

独Motorsport-Magazinによるとマルコは、僚友ダニエル・リカルドに対して0.618秒差をつけた角田裕毅のパフォーマンスを「非常に前向きに評価」した。

「彼はリカルドに対して0.6秒のリードを築いた。各セクターで一貫して0.2秒ずつ稼いでみせた」とマルコは語った。

RBは今週末にアップグレードを持ち込まなかった唯一のチームだが、鈴鹿とマイアミで投入されたアップグレードに対するエンジニアの理解はますます深まっており、加えてイモラはVCARB 01向きと言える。

角田裕毅は燃料を軽くした状態のソフト及びミディアムの両コンパウンドでセンセーショナルなラップを刻んだが、金曜のデータを見る限り、レースペースに関してはメルセデスやアストンマーチンの方が優位で、トップ5チームに太刀打ちできるようなものではなかった。

マルコは「ロングランが弱すぎる。メルセデスやアロンソにも先行を許していた」と指摘した。

FP2を終えた現段階では、フェラーリ、マクラーレン、そしてレッドブルによる三つ巴の頂上決戦が予想される状況で、角田裕毅とRBはメルセデスやアストンマーチンとの4列目以降を懸けた争いが期待されるところだ。

躍動する姉妹チームとは対照的に、レッドブル・レーシングにとっては競争力の欠如を痛感する1日となった。

フェルスタッペンはFP1でトップからコンマ25秒遅れの5番手に留まり、FP2では更に後退し、最速シャルル・ルクレール(フェラーリ)からコンマ5秒落ちの7番手に終わっただけでなく、ロングランでもライバルに遅れを取った。

FP2に向けて後退したという事実は、2つのセッション間に行われたセットアップ変更が誤った方向に進んだ可能性が高い事を意味する。

不調の原因についてマルコは、現時点では特定できていないとした上で、「ソフトタイヤでもミディアムでもグリップが不足しており、ロングランでは平均して1秒遅れている」と振り返った。

「予選ラップに関しては、今、目にしているほどギャップは大きくないと思う。むしろレースペースの方が心配だ。現時点ではマクラーレンが最も手強いライバルだと見ている。ピアストリはタイヤのデグがなく、一貫してタイムを刻んでいた。ノリスの方もタイムの落ちが比較的遅かった」

ミルトンキーンズの技術部門はノーズとフロントウイング、フロアエッジとフロアボディ、そしてリアブレーキダクトにアップグレードを投じた。現段階ではその効果を引き出せていないどころか逆に、これが足枷となっている可能性もある。

マルコは「アップグレードに関連した問題かもしれない。個々のコンポーネントがうまく調和していない可能性がある」と語った。


2024年F1エミリア・ロマーニャGPの初日FP2をトップで締め括ったのはシャルル・ルクレール(フェラーリ)。2番手にオスカー・ピアストリ(マクラーレン)、3番手に角田裕毅(RBフォーミュラ1)が続く結果となった。

FP3は日本時間5月18日(土)19時30分から、公式予選は同23時から1時間に渡ってイモラ・サーキットで開催される。セッションの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

F1エミリア・ロマーニャGP特集

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