角田裕毅、奮闘の9位入賞も「ハースに負けたのが…本当に悔しい!」ベガスでの”堅実な一歩”はRBを次に導くか
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2024年F1第22戦ラスベガスGPを9位でフィニッシュし、RBに貴重な2ポイントを持ち帰った角田裕毅の心の中は、悔しさで溢れかえっていた。
それは、コンストラクターズ選手権6位争いのライバル、ハースのニコ・ヒュルケンベルグを上位でフィニッシュさせてしまったためだ。
「…かなり、本当に悔しいです! ポイント圏内でフィニッシュできたことには満足しているのですが…」と角田裕毅は苦笑いを浮かべた。
「今日のペースは良かったと思います。3回のプラクティスと比べて進歩したのは間違いありません」
「ただ、ギリギリの戦いですし、ポイントが取れたのは良かったのですが、ハースに負けたのが…本当に悔しいです」
「とは言え、彼らのすぐ後ろでフィニッシュできましたし、レッドブルの1台に追い抜かれる寸前で持ちこたえることもできましたし、自分としては全力を尽くしました」
7番グリッドに着いた角田裕毅は、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)を抑え込み、最初のピットストップでピエール・ガスリー(アルピーヌ)を逆転。文字通りの完璧なスタートを決めた。
ターニングポイントは2回目のピットストップだった。7番手争いのライバルであるピアストリは、25周目という早い段階で2セット目のハードに交換したが、角田裕毅は4周遅れでストップ。ピアストリの後方でコースに復帰し、8番手に後退した。
その後、終盤に向けてはヒュルケンベルグにDRS圏内を許し、残り7周で9番手に後退した。それでも後方1秒圏内に迫るセルジオ・ペレス(レッドブル)の猛追を抑え切り、2ポイントを獲得した。
結果、ハースが1ポイント差でアルピーヌを逆転し、コンストラクターズ選手権6位に浮上した。RBは角田裕毅の活躍で、ハースに4ポイント差の8位と、残り2戦での逆転に望みをつなげた。
FP1を除いて、ラスベガスでのVCARB 01は安定したペースを発揮。角田裕毅は週末を通して好調をキープし、堅実なレースを戦った。
今後に向けた自信になるのでは?と尋ねられると角田裕毅は「そうですね。確かにクルマのフィーリングは良かったです。それに、ここでは特に、クルマに自信が持てるかどうかが本当に重要なので、その意味でも良かったと思います」と語った。
「もちろん、自信を含めてまだ完璧というわけではありませんが、間違いなく堅実な一歩を踏み出したと思います。フィジカル面も良いですし、毎週末、自信持って走れていますので、次のカタールが楽しみです」
2024年F1第22戦ラスベガスGPでは、ジョージ・ラッセルがルイス・ハミルトンを率いてメルセデスに1-2フィニッシュを献上した。マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は5位でフィニッシュし、史上5人目となる4年連続のチャンピオンに輝いた。