今季末放出のボッタスが最速「良い気分だ!」フェルスタッペンは”満足”の3番手 / F1イタリアGP《予選》結果とダイジェスト

2021年9月10日のF1イタリアGP予選で最速を刻んだメルセデスのバルテリ・ボッタス、モンツァ・サーキットにてCourtesy Of Daimler AG

2021 FIA-F1世界選手権14戦イタリアGPの公式予選が現地9月10日(金)にモンツァ・サーキットで行われ、バルテリ・ボッタス(メルセデス)がスプリント予選の最上位グリッドを獲得した。

今季限りでメルセデスのシートを喪失し、来季よりアルファロメオへと移籍する事が発表されたボッタスは1分19秒555を記録。20台のトップに立つと、久しぶりに対面した元チームメイトのフェリペ・マッサに満面の笑みを見せた。

ボッタスはインタビューアーのマッサに対して「良いラップだった。最後にトウが得られたのもプラスになった」と満足感を示した。

「良い気分だしリラックスできているし、将来に向けてすべてが整っている。クルマの感触は本当に良いし、まずは明日のスプリントレースで最大限のポイントを獲得する事に集中して、その後、日曜日に何ができるかを考えてみるよ」

2番手はルイス・ハミルトン。ボッタスのスリップストリームを得ながらも1000分の96秒届かなかった。マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)は0.411秒落ちとなる”満足”の3番手につけた。

「モンツァは常に僕らにとって厳しいコースで、プラクティスでは予想以上に苦労したけど、予選で上手く挽回して3番手につけることができて嬉しい。レースではもう少し近づきたいね」とフェルスタッペンは語った。

その他のホンダエンジン勢は、ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)が6番手を刻み、フェルスタッペンの牽引役としてチームプレイに徹したセルジオ・ペレスが9番手をマークした。角田裕毅は17番手と今季8度目のQ1敗退を喫した。

ミッドフィールドはランド・ノリスが4番手、ダニエル・リカルドが1000分の6秒差で5番手に並び、エアロ効率の高いマクラーレンMCL35Mが上位を独占した。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策により限定的な数ながらもティフォシが見守る中、パワーで劣るスクーデリア・フェラーリはカルロス・サインツが7番手、シャルル・ルクレールが8番手と底意地のダブルQ3進出を果たした。

10番手に滑り込んだのは地元出身のアントニオ・ジョビナッツィ。来季シートが危ぶまれる中で印象的な走りを見せた。キミ・ライコネンの代役としてもう一台のC41を駆ったロバート・クビサは19番手でヘルメットを脱いだ。

FP1に引き続き現地モンツァ上空は雲に覆われ、スプリント予選のスタートグリッドを決する争いは気温25.5℃、路面33.2℃、湿度44.7%のドライコンディションでスタートした。予選での使用タイヤはC4コンパウンド(ソフト)に制限された。

予選Q1:角田裕毅がノックアウト

エントリーした全20台で争われる予選第一ラウンドのQ1では予想通り大渋滞が発生。ガスリーやフェルスタッペン等、多くのドライバーが計測ラップの断念を余儀なくされ不満を訴えた

先陣を切ったのはホームレースを迎えるフェラーリの2台。サインツは5番手、エンジンブレーキの問題を訴えていたルクレールも7番手で無事にQ2進出を果たした。

角田裕毅は15番手ギリギリで通過を果たしたかに思われたが、最終アタックの1分21秒711がパラボリカでのトラックリミットで抹消となり17番手でノックアウトを喫した。代わりにジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)が次のラウンドへの切符を手にした。 

レズモ(ターン6~7)でクビサのフライングラップを妨害した疑いがあるとして、スチュワードはセッション後にニキータ・マゼピンの走行について審議を行い、お咎めなしの裁定を下した

ノックアウト

  • ニコラス・ラティフィ
  • 角田裕毅
  • ミック・シューマッハ
  • ロバート・クビサ
  • ニキータ・マゼピン

予選Q2:ピット大混乱

5台が脱落し残る15台のマシンが挑んだQ2の最中、国際自動車連盟(FIA)よりボッタスが予選を前にパワーユニット交換を行いグリッド最後尾から決勝レースに臨む事が発表された。

2回目のアタックでは、一斉にコースインしようとしたマシンでピットレーンが大渋滞となった。この混乱についてはマゼピンの一件と合わせてセッション後に審議が行われ、アストンマーチンとアルピーヌに5000ユーロの罰金が科された

最終ラウンドの進出権利を賭けた争いは熾烈で、バスチャン・ベッテル(アストンマーチン)は1000分の31秒差で11番手敗退に終わった。ペレスは10番手ギリギリで通過を果たした。

ノックアウト

  • セバスチャン・ベッテル
  • ランス・ストロール
  • フェルナンド・アロンソ
  • エステバン・オコン
  • ジョージ・ラッセル

予選Q3:ボッタス堂々のトップ

トップ10グリッドを決する予選最終ラウンドのQ3では、1回目の計測を終えてハミルトン、フェルスタッペン(+0.017秒)、ノリス(+0.065秒)がトップ3に並んだ。フェルスタッペンはガスリーに引っ張られたペレスのトウを得た。

最終アタックでは再びペレスのトウを得るもフェルスタッペンは自己ベストを改善できず、メルセデスはハミルトンを引っ張ったボッタスが全体ベストを記録した。

2021年 F1イタリアGPの2日目はFP2とスプリント予選が行われる。決勝レースのグリッド争いは日本時間9月11日(土)23時30分より行われ、1周5,793mのモンツァ・サーキットを18周する事で競い合う。

2021年F1第14戦イタリアGP予選リザルト

Pos No Driver Team Q1 Q2 Q3 Laps
1 77 バルテリ・ボッタス メルセデス 1:20.685 1:20.032 1:19.555 18
2 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:20.543 1:19.936 1:19.651 18
3 33 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 1:21.035 1:20.229 1:19.966 19
4 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:20.916 1:20.059 1:19.989 21
5 3 ダニエル・リカルド マクラーレン・メルセデス 1:21.292 1:20.435 1:19.995 17
6 10 ピエール・ガスリー アルファタウリ・ホンダ 1:21.440 1:20.556 1:20.260 16
7 55 カルロス・サインツ フェラーリ 1:21.118 1:20.750 1:20.462 18
8 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:21.219 1:20.767 1:20.510 18
9 11 セルジオ・ペレス レッドブル・ホンダ 1:21.308 1:20.882 1:20.611 20
10 99 アントニオ・ジョビナッツィ アルファロメオ・フェラーリ 1:21.197 1:20.726 1:20.808 16
11 5 セバスチャン・ベッテル アストンマーチン・メルセデス 1:21.394 1:20.913 14
12 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:21.415 1:21.020 13
13 14 フェルナンド・アロンソ アルピーヌ・ルノー 1:21.487 1:21.069 11
14 31 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 1:21.500 1:21.103 12
15 63 ジョージ・ラッセル ウィリアムズ・メルセデス 1:21.890 1:21.392 16
16 6 ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ・メルセデス 1:21.925 10
17 22 角田裕毅 アルファタウリ・ホンダ 1:21.973 9
18 47 ミック・シューマッハ ハース・フェラーリ 1:22.248 8
19 88 ロバート・クビサ アルファロメオ・フェラーリ 1:22.530 7
20 9 ニキータ・マゼピン ハース・フェラーリ 1:22.716 9

コンディション

天気曇り
気温25.5℃
路面温度33.2℃

セッション概要

グランプリ名 F1イタリアGP
セッション種別 予選
セッション開始日時

サーキット

名称 モンツァ・サーキット
設立 1922年
全長 5793m
コーナー数 11
周回方向 時計回り

F1イタリアGP特集

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