ボッタス最速発進、フェルスタッペンがクラッシュもホンダ勢は3-6占拠の好スタート / F1イタリアGP《FP1》結果とダイジェスト

アルファタウリ・ホンダとして挑む50戦目の節目、F1イタリアGPでAT01に掲げられた特別なロゴcopyright Red Bull Content Pool

スパに続く高速3連戦の2戦目、2020年F1世界選手権第8戦イタリアGPが、9月4日にモンツァ・サーキットで開幕を迎え、現地11時(日本時間18時)から金曜1回目のフリー走行が行われた。グランプリ一発目のセッションを制したのはバルテリ・ボッタス。ソフトタイヤで1分20秒703のトップタイムを記録して、チームメイトのルイス・ハミルトンに0.245秒退けた。

3番手はレッドブル・ホンダのアレックス・アルボン。最速ボッタスとのギャップは0.797秒と大きく開いた。4番手にはホームレースを迎えるアルファタウリ・ホンダのダニール・クビアトが、5番手にはマックス・フェルスタッペンが、そして6番手にはピエール・ガスリーが続き、パワーサーキットでホンダエンジン勢が好調なスタートを切った。

アルファタウリの2台は上位勢としては唯一ソフトを履かなかっただけに、注目に値するパフォーマンスと言える。ファエンツァのチームはホンダとの50戦目を迎えるにあたり、AT01に記念ロゴを掲載してセッションに臨んだ。

フェルスタッペンは珍しくクラッシュを喫した。セッション残り50分、アスカリ・シケインの立ち上がりでリアを失い、グラベルを通り越してタイヤバリアに激突。大きな事故ではなかったもののフロントウイングが破損し、セッションは一時赤旗中断となった。フェルスタッペンは自走してピットへと戻り、22分15秒後にコースに戻った。

金曜午前の現地モンツァは晴天に恵まれ、セッションは気温23.3℃、路面温度30.4℃、湿度58.1%のドライコンディションでスタートした。公式タイヤサプライヤーのピレリは中間レンジのC2からC4までの3種類のコンパウンドを持ち込んだ。

ターン2出口からターン4出口までの路面が再舗装され、最終コーナー、通称パラボリカには、レースコントロールがトラックリミットを監視するためのタイミングループが設置された。ターン5と合わせてコース外走行が3度発生した場合、黒白旗が提示され、4回を超えるとスチュワードに報告される。

序盤20分は全車がガレージの中で過ごし、コース上のアクションは限定的であったが、その後各車がコースに出始めると、ローダウンフォースパッケージのモンツァらしく、スピンを喫してコース外に飛び出たり、タイヤをロックアップさせるマシンが目についた。

幸か不幸か、ティフォシ不在の中で母国グランプリに臨んだスクーデリア・フェラーリは、シャルル・ルクレールが11番手、セバスチャン・ベッテルが19番手と、暗雲漂う結果でクルマを降りた。共にソフトを履いていないとは言え、4度のF1ワールドチャンピオンはジョージ・ラッセルの代わりにウィリアムズFW43のステアリングを握ったロイ・ニッサニーよりも遅く、最速ボッタスとのタイム差は2.285秒にまで開いた。

エンジントラブルのために前戦ベルギーGPに出走できなかったカルロス・サインツは、ハードウェアには問題がなかったようだとして、問題が発生した個体を積んだままFP1に臨んだが、特に目立ったトラブルはなかったようで、18周を走り込んで10番手タイムを刻んだ。チームメイトのランド・ノリスは8番手につけた。

マクラーレンは55年のキャリアを誇る最古参の従業員、レイ・ロウが引退する事を受けて、特別なオマージュをMCL35に掲載した。チーム内で “テックス”の愛称で親しまれてきたレイ・ロウは、1965年にブルース・マクラーレンと共にプロジェクトに参加し、1966年の初のグランプリ参戦の準備を手伝うなど、長年に渡ってチーム内で様々な役割を担ってきた生き字引だ。

低ダウンフォースパッケージとして高い仕上がりを見せているR.S.20。ルノー勢はダニエル・リカルドが9番手、エステバン・オコンが12番手につけた。リカルドはミディアムでのタイム計測であり、スパに続いて今回も高い競争力を発揮しそうだ。

2020年F1第8戦イタリアグランプリ2回目のフリー走行は、日本時間9月4日(金)22時から1時間半の日程で開催される。

2020年F1第8戦イタリアGPフリー走行1(FP1)リザルト

Pos No Driver Team Time Gap Laps
1 77 バルテリ・ボッタス メルセデス 1:20.703 28
2 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:20.948 +0.245 27
3 23 アレックス・アルボン レッドブル・ホンダ 1:21.500 +0.797 30
4 26 ダニール・クビアト アルファタウリ・ホンダ 1:21.555 +0.852 31
5 33 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 1:21.641 +0.938 22
6 10 ピエール・ガスリー アルファタウリ・ホンダ 1:21.667 +0.964 27
7 11 セルジオ・ペレス レーシングポイント 1:21.747 +1.044 25
8 4 ランド・ノリス マクラーレン・ルノー 1:21.747 +1.044 29
9 3 ダニエル・リカルド ルノー 1:21.789 +1.086 22
10 55 カルロス・サインツ マクラーレン・ルノー 1:21.821 +1.118 27
11 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:21.904 +1.201 25
12 31 エステバン・オコン ルノー 1:21.984 +1.281 28
13 18 ランス・ストロール レーシングポイント 1:22.131 +1.428 21
14 8 ロマン・グロージャン ハース・フェラーリ 1:22.409 +1.706 20
15 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:22.422 +1.719 19
16 99 アントニオ・ジョビナッツィ アルファロメオ 1:22.552 +1.849 24
17 7 キミ・ライコネン アルファロメオ 1:22.619 +1.916 27
18 40 ウィリアムズ・メルセデス 1:22.826 +2.123 25
19 5 セバスチャン・ベッテル フェラーリ 1:22.988 +2.285 24
20 6 ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ・メルセデス 1:23.120 +2.417 22

コンディション

天気晴れ
気温23.3℃
路面温度30.4℃

セッション概要

グランプリ名 F1イタリアGP
セッション種別 フリー走行1
セッション開始日時

サーキット

名称 モンツァ・サーキット
設立 1922年
全長 5793m
コーナー数 11
周回方向 時計回り

F1イタリアGP特集

この記事をシェアする

関連記事

モバイルバージョンを終了