ラッセル、”劣勢”からの大逆転3番手…打倒マクラーレンも視野
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僚友ルイス・ハミルトンが不甲斐ない自身に「激怒」したのとは対照的に、F1イタリアGP予選を終えたジョージ・ラッセル(メルセデス)は、「予想外」の好結果にご満悦だった。
100分の数秒がトップ6のリザルトに大きく影響する大混戦の予選を終えて、フロントロウを手にした好調マクラーレンに続いたのは、週末を通して劣勢に立たされていたラッセルだった。
ラッセルは殆ど走り込めないままに予選に臨んだ。FP1ではアンドレア・キミ・アントネッリにシートを譲った。FP2では新人のクラッシュによるマシンの修復に時間を要したため走行時間の大部分を失った。まともに走れたのはFP3の60分間だけだった。
「これまでのところ、難しい週末を過ごしていたのは確かだ。周回数も限られ、クルマの感触も良くなかった。Q1、Q2を含めて全てのセッションでルイス(ハミルトン)に負けていたしね」とラッセルは振り返る。
「FP3から予選にかけては、かなりの変更を加えなきゃならなかった。FP3は僕にとって、今週末初めての真っ当なセッションだったからね」
「Q1とQ2は本当に酷かった。クルマに自信が持てなかったし、クルマの感触も良くなくて、何とかセッションをこなした感じだった」
「だからQ3に向けては兎に角、クルマをスイートスポットに入れようと頑張った。3番手になれて本当に嬉しい。最高だよ」
「このスポーツでは、スイートスポットをちょっと外れただけで、あっという間に遅れてしまう。先週末のザントフォールトで僕らが経験したのがまさにそれだった」
走り込めていないがためにラッセルは、日曜のレースを予想することは「できない」としつつも、ザントフォールトでの前戦のようにマクラーレンがスタートで失敗すれば逆転のチャンスはあるとの見方を示した。
「正直、あまり走り込めていないから予想はできない。だから自分の直感を信じて、その場その場で適応していくしかない」とラッセルは語る。
「クルマにポテンシャルがあるいのは間違いない。難しい状況にもかかわらず3番グリッドを持ち帰れたわけだからね」
「もし彼らが先週のようなスタートを切れば、チャンスはあると思う。でも、もし彼らが好スタートを切れば、かなり難しいレースになるだろうね」
7月のベルギーGPではトップチェッカーを受けながらも、最低重量制限の798kgを1.5kg下回っていることが発覚して失格処分を受けた。1ストップ戦略に伴う想定以上のタイヤの摩耗、ドライバーの体重減少、そしてプランクの摩耗など、複数要因によるものだったと考えられている。
ラッセルは「明日、軽くなりすぎないように、今夜はおいしいピザを食べてエネルギーを補給して、体重を少し増やすつもりだ!」と語った。
2024年F1イタリアGP予選ではランド・ノリスがポールポジションを獲得。2番手にオスカー・ピアストリが続き、マクラーレンがフロントロウを独占した。
決勝レースは日本時間9月1日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周5,793mのモンツァ・サーキットを53周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。