インディ500 予選1:佐藤琢磨、風に翻弄され14番手突破「ちょっと悔しい!」 アロンソは脱落の危機
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第103回インディ500のスターティング・グリッドを決する予選1日目のセッションが、5月18日土曜にインディアナポリス・モーター・スピードウェイ(IMS)で行われ、10位から30位までのグリッドが確定した。
予選では、各ドライバーが4周連続でアテンプトを行い、その平均速度で順位を決定する。再度アテンプトを行う事も可能だが、その場合は記録済みの速度を放棄して臨むか(レーン1)、記録した速度を保持したまま臨むか(レーン2)を選択し、各々のレーンに並んで試技を待つ。
白紙撤回の背水の陣となるレーン1は、レーン2よりも高い優先権が設定されており、レーン1に並ぶクルマがいない状況でのみレーン2にアタックチャンスが訪れる仕組み。上位9台は「ファスト9シュートアウト」に、31番手以下は「ラストロー・シュートアウト」へと進み、予選2日目に全てのグリッドを決定する。
© Indycar、インタビューに応える佐藤琢磨
レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの佐藤琢磨は、風の影響により3ラップ目のターン2でスロットルを戻す事を強いられながらも、平均速度228.300mphで14番手を獲得。更なるポジションアップが可能だと判断したため、再アテンプトに向けてレーン2に並んだが、スピードの出やすいセッション終了間際のレーン1にクルマが殺到。残念ながら2回目の挑戦は叶わなかった。
「ちょっと悔しいです」と佐藤琢磨。「3周目の2コーナーで突風が吹いてしまってクルマが思い通りに動いてくれず、少しラインが膨らんでしまいアクセルを戻してしまったため、スピードが落ちてしまいました。その点がすごく悔やまれます。全体的なラップとしては悪くなかったのですが、3周目だけが残念でなりませんでした」
© Indycar、レーン1から2度目のアテンプトに向かうアロンソ
マクラーレンのフェルナンド・アロンソは、スローパンクチャーに見舞われた事もあり、1回目のアテンプトを終えて33番手。起死回生の逆転にかけるべく、レーン1から計5度の再アテンプトに挑戦するも31番手。予選通過を確定させる事が出来ず、2日目のラストロー・シュートアウトに臨む事となった。
昨年のインディ500で無念の予選落ちを喫した英国人女性レーサーのピッパ・マンは、30番手ギリギリで予選突破。クルーと抱き合って喜んだが、同じく昨年涙をのんだジェームズ・ヒンチクリフは、最初のアテンプトでクラッシュ。悪夢が蘇った。
現地14時半、2ラップ目に突入したヒンチクリフが、ターン2への進入の際にリアを滑らせセーファーバリアに。吹き飛ばされたアロー・シュミット・ピーターソン・モータースポーツのマシンは宙へと浮き上がり、車体は激しくダメージを負った。幸いにも怪我はなくセッション続行が許可されるも、バックアップカーに乗り換えたヒンチクリフは30番手圏内に入れ込む事が出来なかった。
アロンソ、ヒンチクリフに加えて、マックス・チルトン、カイル・カイザー、セージ・カラム、パトリシオ・オワードの計6名が、最後のチャンスをかけてラストロー・シュートアウトに臨む。残されたグリッドは後3つ。3名が決勝レースを走ることなく、インディアナポリスを後にすることになる。
© Indycar、クルーと抱き合って予選通過を喜ぶピッパ・マン
ファスト9に進出を決めた上位9台の内、ホンダエンジン勢は僅かに3台。コルトン・ハータの5番手が最上位で、暫定トップのスペンサー・ピゴットや2番手ウィル・パワー、3番手シモン・パジェノー、4番手ジョセフ・ニューガーデンなど、シボレーエンジン勢が上位を独占した。
予選2日目は、午前中にファスト9組とラストロー・シュートアウト組のプラクティス走行が行われ、午後12時15分から1時間に渡ってラストロー・シュートアウトが、午後13時15分から1時間に渡ってファスト9シュートアウトが行われる。
日曜のインディアナポリスは雨が予想されており、セッションが延期される可能性がある。この場合、上位9台の順位は予選1日目のリザルトで確定。ラストシュートアウトは中止とはならず、翌月曜日に開催される予定となっている。
Pos. | Driver | Time |
---|---|---|
1 | スペンサー・ピゴット Ed Carpenter |
02:36.4655 230.083 mph / 370.283 km/h |
2 | ウィル・パワー Team Penske |
02:36.4666 230.081 mph / 370.279 km/h |
3 | シモン・パジェノー Team Penske |
02:36.6210 229.854 mph / 369.914 km/h |
4 | ジョセフ・ニューガーデン Team Penske |
02:36.6924 229.749 mph / 369.745 km/h |
5 | コルトン・ハータ Harding Steinbrenner |
02:36.8779 229.478 mph / 369.309 km/h |
6 | エド・ジョーンズ Ed Carpenter |
02:36.9035 229.44 mph / 369.248 km/h |
7 | エド・カーペンター Ed Carpenter |
02:36.9658 229.349 mph / 369.101 km/h |
8 | アレキサンダー・ロッシ Andretti |
02:37.0217 229.268 mph / 368.971 km/h |
9 | セバスチャン・ブルデー Dale Coyne |
02:37.3427 228.8 mph / 368.218 km/h |
10 | マルコ・アンドレッティ Andretti |
02:37.3729 228.756 mph / 368.147 km/h |
11 | コナー・デイリー Andretti |
02:37.4688 228.617 mph / 367.923 km/h |
12 | エリオ・カストロネベス Team Penske |
02:37.5337 228.523 mph / 367.772 km/h |
13 | マーカス・エリクソン Schmidt Peterson |
02:37.5415 228.511 mph / 367.753 km/h |
14 | 佐藤琢磨 Rahal |
02:37.6874 228.3 mph / 367.413 km/h |
15 | ジェームス・デイビソン Dale Coyne |
02:37.7057 228.273 mph / 367.37 km/h |
16 | トニー・カナーン AJ Foyt |
02:37.8116 228.12 mph / 367.124 km/h |
17 | グラハム・レイホール Rahal |
02:37.8226 228.104 mph / 367.098 km/h |
18 | スコット・ディクソン Chip Ganassi |
02:37.8256 228.1 mph / 367.091 km/h |
19 | オリオール・セルビア MotoGator Stange (SPM) |
02:37.9009 227.991 mph / 366.916 km/h |
20 | チャーリー・キンボール Carlin |
02:37.9535 227.915 mph / 366.794 km/h |
21 | JR.ヒルデブランド Dreyer & Reinbold |
02:37.9584 227.908 mph / 366.782 km/h |
22 | ライアン・ハンター=レイ Andretti |
02:37.9799 227.877 mph / 366.732 km/h |
23 | サンティノ・フェルッチ Dale Coyne |
02:38.0815 227.731 mph / 366.498 km/h |
24 | マテウス・レイスト AJ Foyt |
02:38.0911 227.717 mph / 366.475 km/h |
25 | ジャック・ハーベイ Meyer Shank (SPM) |
02:38.1063 227.695 mph / 366.44 km/h |
26 | ジョーダン・キング Ed Carpenter |
02:38.2402 227.502 mph / 366.129 km/h |
27 | ベン・ハンリー DragonSpeed |
02:38.2542 227.482 mph / 366.097 km/h |
28 | ザック・ビーチ Andretti |
02:38.3523 227.341 mph / 365.87 km/h |
29 | フェリックス・ローゼンクビスト Chip Ganassi |
02:38.3834 227.297 mph / 365.799 km/h |
30 | ピッパ・マン Clauson Marshall |
02:38.4203 227.244 mph / 365.714 km/h |