インディカー 第16戦ポートランド決勝:パワーが優勝、佐藤琢磨は不運の15位「最終戦では表彰台を狙う」
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2019年NTTインディカー・シリーズ第16戦ポートランドGPの決勝レースが、現地9月1日(日)にアメリカ西海岸北部にあるオレゴン州のポートランド・インターナショナル・レースウェイで行われ、5番グリッドからスタートしたチーム・ペンスキーのウィル・パワーが優勝した。
2位はルーキーのフェリックス・ローゼンクビスト(Chip Ganassi Racing)、ポイントスタンディング3番手でチャンピオン争いの真中にいるアレクサンダー・ロッシ(Andretti Autosport)が3位に続き、第16戦グランプリオブポートランドの表彰台に上った。
予選17番グリッドからスタートしたレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの佐藤琢磨は、オープニングラップで不運なアクシデントに巻き込まれ、右側のサイドポンツーンとトーリンクが破損。緊急ピットして修復にあたったが、修理に時間を要したことで、いきなり2ラップダウンと試合終了。ロードコースでの2周遅れはなんともしがたく、最終的15位でチェッカーを受けた。
© Indycar、ターン1で接触するザック・ビーチとジェームズ・ヒンチクリフ
佐藤琢磨はレース後「スタート直後のターン1で大混乱が起きてしまい、避けようと全力でトライしましたが、左右を挟まれてしまったため逃れる場所がなく、残念なことにイン側のマシンがこちらに向かって来てた事で接触しました」と語った。
「マシンはサイドポッドに大きなダメージを受け、空力的に悪影響が大きく、サスペンションのトウリンクも壊れてしまい、その修理をしている間に2周の周回遅れになってしまいました。レースに復帰してからの自分たちはできる限りのことをトライし、リタイアしたマシンもあったため、ポジションをいくつか取り戻すことはできましたが、本当に残念な週末となりました」
「最終戦のラグナ・セカはグリップが低く、タフなドライビングが必要になると思いますが、とにかく表彰台を狙って頑張るつもりです」
ポートランド・インターナショナル・レースウェイは、全長1.964マイルのショートロードコースで、ワシントン州との州境にあるコロンビア川南岸に位置する。105周で争われたレースは、ホンダ勢4台が巻き込まれる多重アクシデントでスタートした。
オープニングラップでのターン1で発生したマルチクラッシュでは、グラハム・レイホールがザック・ビーチに後ろから激突し、これにジェームズ・ヒンチクリフと、F1ベルギーGPに帯同したマーカス・エリクソンに代わりステアリングを握ったコーナー・デイリーが巻き込まれた。
佐藤琢磨も接触。右リアのサスペンションの一部が破損しため、緊急ピットインを強いられ、絶望的とも言える2週遅れでコースへと戻った。シュミット・ピーターソン勢は1周目に全滅した。
© Indycar、接触するコナー・デイリーとグレアム・レイホール
レースは12周目にリスタート。コルトン・ハータがトップを守りスコット・ディクソンが2番手に続いた。何事も問題なく一周が終わったものの、翌周に今度はライアン・ハンター=レイとジャック・ハーベイが接触。2度目のフルコースイエローとなった。
ポールポジションのコルトン・ハータは、序盤36周をリードするも、予選3番手のスコット・ディクソンに追い抜かれ後退。キャリア2勝目はならず、ハータは最終4位でフィニッシュした。
シーズン2勝目を目指すディクソンは、50周を終えた時点で2番手以下に3秒以上の大差をつける快走を披露。だが52周目に、バッテリートラブルによって3ラップダウン。16位に終わった事で、キャリア6回目のシリーズチャンピオンの可能性は消滅した。
ディクソンのチームメートであるローゼンクビストは、レース中盤に2番手へと浮上。キャリア初勝利をかけてウィル・パワーへと挑んだものの届かず2位に終わった。
ポートランド決勝順位結果
Pos. | Start | Driver | Gap |
---|---|---|---|
1 | 2 | ウィル・パワー Team Penske |
–.—- |
2 | 5 | フェリックス・ローゼンクビスト Chip Ganassi |
2.7885 |
3 | 7 | アレキサンダー・ロッシ Andretti |
4.5839 |
4 | 1 | コルトン・ハータ Harding Steinbrenner |
5.2280 |
5 | 13 | ジョセフ・ニューガーデン Team Penske |
5.8539 |
6 | 10 | スペンサー・ピゴット Ed Carpenter |
6.7477 |
7 | 18 | シモン・パジェノー Team Penske |
7.9418 |
8 | 21 | マテウス・レイスト AJ Foyt |
8.1898 |
9 | 12 | セバスチャン・ブルデー Dale Coyne |
9.5957 |
10 | 22 | チャーリー・キンボール Carlin |
10.1665 |
11 | 20 | マックス・チルトン Carlin |
1 lap |
12 | 19 | トニー・カナーン AJ Foyt |
1 lap |
13 | 16 | マルコ・アンドレッティ Andretti |
1 lap |
14 | 23 | エド・ジョーンズ Ed Carpenter |
1 lap |
15 | 17 | 佐藤琢磨 Rahal |
2 lap |
16 | 3 | スコット・ディクソン Chip Ganassi |
3 lap |
17 | 14 | サンティノ・フェルッチ Dale Coyne |
9 lap |
18 | 6 | ライアン・ハンター=レイ Andretti |
24 lap |
19 | 4 | ジャック・ハーベイ Meyer Shank (SPM) |
92 lap |
20 | 8 | ジェームズ・ヒンチクリフ Schmidt Peterson |
105 lap |
21 | 9 | コナー・デイリー Schmidt Peterson |
105 lap |
22 | 11 | ザック・ビーチ Andretti |
105 lap |
23 | 15 | グラハム・レイホール Rahal |
105 lap |
2019年シーズンのインディカー・シリーズは、例年通りCS放送のGAORA SPORTSで生放送される。視聴にはスカパーや