F1イギリスGP開催中止の場合、ホッケンハイムでのドイツGPが復活

最終コーナー側から見渡したホッケンハイムリンクcopyright Honda

独ホッケンハイムリンクのマネージングディレクターを務めるヨーン・テスケは5月20日(水)、空路入国者に対する14日間の検疫措置のためにシルバーストン・サーキットがF1イギリスGPを開催できない場合、これに代わってカレンダーに介入する準備ができていると認めた。

テスケMDはロイター通信とのインタビューの中で、F1側との間で無観客レースの開催について議論を進めている事を明かし「可能か否かについては日程的にも法的にも確認済み。我々にとってグランプリ開催は一つの選択肢」と語り、イギリスGPのバックアッププランとして準備を進めている事を明らかにした。

F1イギリスGPはレッドブル・リンクでのF1オーストリアGPに続いて7月中旬にダブルヘッダーが予定されているが、英国政府が新たに打ち出した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策のために開催が危ぶまれている。F1側は当局に対して検疫の免除を求めているが、これが失敗に終われば改定カレンダーの更なる見直しを迫られる事になる。

ホッケンハイムリンクは昨年のドイツGPの舞台を担ったが、新たな条件での合意には至らず、今シーズンのF1カレンダーからは脱落していた。他の多くのサーキットと同じようにホッケンハイムもまた、新型肺炎の影響でレースイベントの開催中止または延期を強いられているために収益は激減。これを補うための新たなイベントを模索していた。

仮にイギリスGPが中止され、その代わりに今年グランプリを開催したとしても、来シーズンのカレンダーに再びホッケンハイムの名が記される事はなさそうだ。テスケMDは「政府側ないしは第三者からの財政支援がない限りは、採算が取れる料金を設定する事ができない。リスクが圧倒的に高すぎる」と述べ、今の状況が特殊である事を強調した。

予定通りにイギリスGPが執り行われるかどうかについては、今週末までに発表が予定されている英国政府の検疫対象外リストの中にF1が含まれるかどうかに懸かっている。

リバティ・メディアの構想では、2020年シーズンのF1はオーストリアGPの2週連続開催を皮切りに、その後シルバーストンで2戦、ハンガロリンクで1戦を開催し、ホッケンハイムあるいはバルセロナでのトリプルヘッダーを経て、8月から9月にかけてスパとモンツァでのレースを予定しているものと見られる。欧州以外のスケジュールは未定。

F1ドイツGP特集

この記事をシェアする

関連記事

モバイルバージョンを終了