F1ハンガリー 車体改良一覧:ボス自認のフェラーリ「コピー」版ハース、レッドブル更新の一方でフェラーリ無投入
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F1第13戦ハンガリーGPでは、ハースが今季初にして最終のメジャーアップグレードを持ち込んだ。ただし、序盤の相次ぐクラッシュに伴いスペアパーツの製造にリソースを割く事を余儀なくされ、また開発が遅れた事もあり、ケビン・マグヌッセンのみがこれを使用する。
一層、本家フェラーリに近づいた格好の新スペックのVF-22。チーム代表のギュンター・シュタイナーは、技術提携するフェラーリからの供給コンポーネントを引き合いに、F1-75をコピーするのは必然だと説明した。
「もしコピーするならベストなものをコピーすることになるし、現時点でそれはフェラーリとレッドブルだ」
「フェラーリと同じエンジン、同じギアボックス、同じサスペンションを搭載しているのに、なぜ他のものを真似るのか。それに彼らはレースに勝っているんだ」
F1レギュレーションはスキャンや写真による直接的なコピーを禁止しているものの、インスピレーションを得てコンセプトや開発方針を立てる事は伝統的に行われてきた事であり、規定上も問題ない。
チームの大部分はハンガロリンクのハイダウンフォース特性に合わせてリアに修正を加えてきたが、フェラーリとウィリアムズは一切アップデートを行わなかった。
チーム | アップデート内容 |
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ハース |
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メルセデス |
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レッドブル |
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アストンマーチン |
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マクラーレン |
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アルファタウリ |
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アルピーヌ |
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アルファロメオ |
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フェラーリ | なし |
ウィリアムズ | なし |
ハース「VF-22」
グリッド最速のマシン、フェラーリF1-75の方向性に沿うハースのアップグレードはフロア、ディフューザー、サイドポッド、リアサスペンション、そしてブレーキと、非常に広範囲に渡るものとなった。
全面的に刷新されたフロアは、アンダーフロアへの気流を改善してダウンフォースを増強し、ライドハイトの違いに関わらず遥かに優れたパフォーマンスを発揮するという。
エンジンカバーは下部コークボトルへと向かうラインがより滑らかとなり、これに合わせて冷却ルーバーが再配置されると共に、リアサスペンション周りに冷却用の排気口が追加された。また、リアサスの空力フェアリングも全面的に見直された。
初日セッションを振り返ったマグヌッセンは「程度の差こそあれ期待していた通りだし満足してる」と述べた。またシュタイナー代表は「まだやるべき事はあるが現時点では有望そうだ」と述べ、手応えを得た様子を見せている。
メルセデス「W13」
車体後部へと向かう気流改善のためにヘイローのフェアリングにスラット(細長い薄板)を追加すると共に、新しいリアウィングチップとビームウイングから構成されるハイダウンフォース仕様のリアパッケージを導入した。
レッドブル「RB18」
メルセデスと同じ様にリアのダウンフォースを増やすべく、反りを増やしたロアビームウィングを導入した。
アストンマーチン「AMR22」
昨季以前型を彷彿とさせるような翼端板をせり立たせたリアウィングを持ち込んだ。今シーズンのレギュレーション解釈に新風を持ち込む興味深いソリューションだ。
初日を7番手で締め括ったセバスチャン・ベッテルは「全体として良い1日だった」としながらも、アップグレードについては「性能的に大きく飛躍しているわけじゃない」と説明した。
マクラーレン「MCL36」
ハンガロリンク向けとして、内部ダクトの変更と出口面積の拡大によりフロントブレーキの冷却性能を向上させた。
また、より広範な条件下でディフューザーを機能させる事を目的に、ディフューザー前方のアンダーフロア部にフローコンディショナーを設置した。
アルファタウリ「AT03」
翼端板からアッパーウイングへと繋がる部分を改良することで、ハンガロリンク向けにリアウィングを最適化させた。
アルピーヌ「A522」
バルセロナ及びモナコ仕様のハイダウンフォースウィングをベースに、ダウンフォースを殆ど失う事なくドラッグを低減させた。
アルファロメオ「C42」
ドラッグ増をほとんど伴わずに、より大きなダウンフォースを得る事ができるとする新しいフロアボディを投入した。