アストンマーチンF1、レッドブルからニューウェイ引き抜きを画策…”巨額”オファーとの報道
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史上最高の伝説的F1デザイナー、エイドリアン・ニューウェイの獲得に向けてアストンマーチンがF1第3戦サウジアラビアGPの週末に「巨額」のオファーを出したと英「AUTOSPORT」が報じた。
報道によるとアストンマーチンのローレンス・ストロール会長が直々にオファーを主導したようだ。具体的な金額は不明だが「巨額」との事で、少なくとも数億円は下らないものと見られる。
2026年のホンダとの提携および初のチャンピオンシップ制覇に向けてストロールは、英国シルバーストンに最新鋭のファクトリーを建設し、また、かつてニューウェイの部下であったダン・ファローズをレッドブルから引く抜くなど、インフラ及び人材に対する積極的な投資を続けている。
ウィリアムズとマクラーレンでの成功を経てニューウェイは2005年、クリスチャン・ホーナー代表に口説き落とされレッドブルに在籍。以降、マシン設計を通してセバスチャン・ベッテルとマックス・フェルスタッペンに計7回のF1タイトルをもたらした。
史上最多勝率を記録した「RB19」とフェルスタッペンによる昨年の支配的なシーズンに続き、レッドブルは今季も開幕3戦で2勝を上げるなどチャンピオンシップの最有力候補に位置づけられているが、女性従業員に対するホーナーの疑惑を受け、人材喪失の憶測が絶えない状況にある。
その筆頭たるフェルスタッペンに関しては、今季末限りでルイス・ハミルトンを失うメルセデスのトト・ウォルフ代表がラブコールを送っているが、仮にニューウェイが移籍した場合、ホンダという要素も相まってアストンは、3度のF1王者にとって魅力的な選択肢となり得る。
同じことは現在、ローレンスの息子、ランス・ストロールと共にAMR24をドライブするフェルナンド・アロンソにも言える。
40代後半までトップレベルでドライブできると考えている42歳のスペイン人ドライバーは2025年に向けて、3度目のタイトルを獲得できる可能性が最も高いオプションを追い求めており、その一つとしてレッドブルへの移籍を模索していると報じられている。
とは言え、ホーナーやヘルムート・マルコらと共に、自らがイチから築き上げてきたという自負と愛着に近い感情を寄せるレッドブルをニューウェイが離れるかどうかは不透明だ。
空力の鬼才とも称される65歳のデザイナー兼エンジニアは昨年、複数年の契約延長にサインしたばかりだ。
契約更新に先立ってはフェラーリとメルセデスが引き抜きを試みたものの、共に失敗に終わったとされている。