2019年 新車発表直前特集:ハースの歴代F1マシンを振り返る
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2019年F1新車発表の先人を切るハースF1チーム。2月7日(木)に英国ロンドンでイベントを開催し、現地11時(日本時間20時)より2019年型「VF-19」をお披露目する。会場にはロマン・グロージャンとケビン・マグヌッセン、ギュンター・シュタイナー代表の他、タイトルスポンサーを務めるリッチエナジー社のウィリアム・ストーリーCEOが参加する。
新車発表を更に楽しむために、過去3シーズンにハースがF1に投入してきた歴代マシンとその成績を駆け足で振り返ってみたいと思う。
2016年 VF-16 / ランキング8位
F1参戦初年度となった2016年のハース「VF-16」はフェラーリ製パワーユニット「061」を搭載。ロマン・グロージャンとエステバン・グティエレスのラインナップで挑んだ。初陣となった開幕オーストラリアGPでグロージャンが6位入賞を達成。続く第2戦バーレーンGPでも5位でチェッカーを受け、パドック中に衝撃を与えた。
グティエレスは全戦ノーポイントに終わった一方、グロージャンは最終的に29ポイントを積み重ね、チームにコンストラクターズランキング8位を献上した。
2017年 VF-17 / ランキング8位
2代目のシャシーは「VF-17」。コックピット背後にフェラーリ製1.6リッターV6ハイブリッドターボ「062」を搭載。解雇されたグティエレスに代わり、ケビン・マグヌッセンが加入した。
昨年同様に開幕ダッシュを決めると、第6戦モナコGPでグロージャンが8位、マグヌッセンが10位でフィニッシュし、チーム創設後初のダブル入賞を果たした。
グロージャンはシーズン通算28ポイントを獲得しランキング13位。19ポイントでランキング14位に終わったチームメイトを退けた。チームとしては計47ポイントで、昨年同様コンストラクターズ8位の座を手に入れた。
2018年 VF-18 / ランキング5位
3代目「VF-18」はフェラーリ「062 EVO」を搭載。ドライバーラインナップは継続された。「VF-18」はプレシーズンテストの段階から圧倒的な速さを示し、3強チーム続く性能を発揮。今季の大穴と目された。
下馬評通り、開幕オーストラリアGPでは強豪レッドブルを従え4・5番手を走行。表彰台のチャンスすらあったが、ピットストップの際に2台ともにホイールの取付ミスがあり、インラップでコース上に力なく停止した。
焦りからか、例年以上に他者との接触が目立ったグロージャンとマグヌッセン。第14戦ではフロア形状、第18戦では燃料流量違反で失格を喫するなど、ドライビングだけでなくオペレーションの点でもマシンのポテンシャルを活かしきれないシーズンとなったが、最終的にマグヌッセンが56点でランキング9位、グロージャンが37点で14位となり、チームとしては過去最高の年間5位を達成した。