ルイス・ハミルトン、幼少期からのいじめ・鬱病との闘いを告白
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7度のF1ワールドチャンピオンという成功とは裏腹に、ルイス・ハミルトン(メルセデス)はレースのプレッシャーや学校でのいじめにより、人生の大半を通してうつ病に苦しんできたと明かした。
6歳からレース活動を始めたハミルトンは39歳となった現在、史上最も成功したF1ドライバーの一人として、誰よりも多くの優勝(105回)を果たし、最多ポールポジション(104回)と最多表彰台(201回)記録を保持しているが、幼少期に人種差別を経験するなど、精神的な問題を抱えながらキャリアを歩んできた。
「人生を通してメンタルヘルスに苦しんできた。13歳の頃からうつ病に悩まされ、20代の時には本当に厳しい時期があった」と、ハミルトンは英紙タイムズに語った。
「レースのプレッシャーと学校での苦労、いじめが原因だったと思う。誰にも相談できなかったんだ」
2020年に発生したコロナの世界的大流行を機にハミルトンは自己を見つめ直し、午前5時に起きて瞑想した後、ランニングに取り組むようになり、キャリア初期に比べて今は幾分、心の平穏を保つ手段を身に着けたという。
「親から受け継いだものや、自分の反応パターンを理解し、どう変えていくかを学んでいるところだ」とハミルトンは語る。
「以前は腹を立てていたものに対して、今は怒りを感じなくなった。自分がずっと洗練されたように感じる」
セラピストに相談したこともあるというが、当時は効果がなかったという。それでも今後、自分に合うセラピストを見つけたいとハミルトンは語った。
ハミルトンは2007年に21歳でF1デビューを果たした。F1史上初の黒人F1ドライバーの誕生だった。翌年に1ポイント差でフェリペ・マッサを下してタイトルを獲得すると、2020年にはミハエル・シューマッハが持つ7度のチャンピオン記録に並んだ。