ビーバーの怨念に恐怖するグロージャン「お願いだから今年はコースに出てこないで…」

膝を組んでガレージ内で待機するハースのロマン・グロージャンcopyright Haas F1 Team

ハースのロマン・グロージャンは、ジル・ビルヌーブ・サーキットに住む野生動物たちに対して「頼むからコース上に出てこないで」と呼びかけ、決してF1マシンを張り合おうなどと思わないように、と訴えた。

モントリオールの中洲に作られた人工島には、数々の野生動物が生息しており、レース中にしばしばその姿を見せる。昨年のグランプリでグロージャンは、グランプリ初日午後のフリー走行中に野生のウッドチャック(哺乳綱ネズミ目リス科マーモット属に分類されるマーモットの1種)と衝突。ノーズは激しく損傷し、バージボードやフロントウイングにもダメージを負った。

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「やあ、友人たちよ。お願いだからF1マシンがコースを走っている時はトラックを横切らないでちょうだいね」とグロージャン。木曜のトラックウォークで野生のウサギの隠れ家を発見し、彼女に注意を促した。

チャドウィックを轢き殺してしてしまったグロージャンは、翌日の予選でコースインした瞬間にパワーユニットのトラブルに見舞われ、1周も走れずにクルマを降りる事となった。予選を終えたグロージャンは「もしかすると、取り憑かれてるのかもしれない」と述べ、不自然なタイミングで壊れたパワーユニットの原因は、図らずも轢き殺してしまったウッドチャックの呪いなのかも、と恐れおののいた。

2007年には、スーパーアグリのアンソニー・デビッドソンがウッドチャックと衝突。フェルナンド・アロンソをオーバーテイクして6位入賞したチームメイトの佐藤琢磨と合わせて、ダブルポイント獲得が期待されていたものの、入賞に一歩及ばず11位という結果に終わった。

デビッドソンは2008年の第4戦スペインGPを最後にF1を離れる事となったが、キャリアでの入賞はゼロ。チャドウィックの事故によって、ポイント獲得が幻と終わった。

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