フェルスタッペン、2冠目に向け「巨大なリード」競争力改善に手応えも次戦でのフェラーリは「本当に速いはず」
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シャルル・ルクレール(フェラーリ)のリタイヤを経てマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、F1第12戦フランスGPで今季7勝目を飾り、チャンピオンシップでのリードを38点から63点にまで拡大した。
フェルスタッペンはこの日、歴代13位となる通算1,500周目のリードラップを記録すると共に、通算優勝回数を27回として、ジャッキー・スチュワートに並んだ。
レースを終えたフェルスタッペンは「勿論、これは巨大なリードだよね」と認める一方、次戦ハンガリーGPはフェラーリ向きのコースであり、気を緩めれば逆転を許しかねないと気を引き締めた。
「そうは言っても何が起きても不思議じゃないし、僕としては兎に角、自分自身の事に集中したいんだ」
「まだまだ結果を残していく必要があるし、1ラップペースを改善してかなきゃならない」
「それに次のブダペストでは、フェラーリが本当に、本当に速くなるだろうから、少し厳しいレースになるんじゃないかと覚悟してるんだ」
フェルスタッペンは事前の予想よりもルクレールが速くなかった事に驚いたようだ。
「もっと速いだろうと思っていたし、ついていくのはかなり難しいんじゃないかと予想してたけど、スタートしてすぐに、マネージする必要こそあれ自分達のバランスが悪くない事が分かって、かなりの競争力があるように感じた」
「オーストリアの時はリードしている僕の方が一杯一杯だったけど、今回の僕らは遥かに競争力があったと思うし、ついていける事がすぐに分かってホント、満足だよ」
「彼のDRS圏内にしばらく留まれていたしね」
「もちろん、ストレートライン速度の高さは本当に有益だったけど、その分、高速セクションでは注意が必要だった」
「ピットストップに向けて少し引き離されてしまったのは、タイヤが少しばかり熱くなり過ぎたせいだと思う。ここでは自分のペースで走っていてもタイヤが過熱しちゃうからね」
「離されたとは言え、さほど劇的なものじゃなかったから、別のコンパウンド(ハード)でも良いバトルが出来るんじゃないかと期待してたんだ」
オーバーヒートへの懸念から、フェルスタッペンが第1スティント中に積極的にルクレールに仕掛ける事はなかった。
「シャルルにプレッシャーをかけれていたし、最初からペースはかなり良かった。でもこの暑さで追いかけ続けていると、タイヤがかなりオーバーヒートしちゃうんだ」
「だからターン11で仕掛けた以外、一度も勝負に出る事はできなかったし、兎に角、冷静でいようと心掛けながら、背後を走るようにしたんだ」
アンダーカット狙いで入った先行のピットストップの成否は分からず仕舞いとなった。新品ハードでアウトラップをプッシュするフェルスタッペンを背後に、ルクレールは自らのミスでタイヤバリアに突っ込んだ。
フェルスタッペンはすかさず、レースエンジニアのジャンピエロ・ランビアーゼにルクレールの無事を確認した。
ルクレールがリタイヤした後はタイヤをマネジメントするだけの孤独なレースだった。
「シャルルの事は残念だった。無事を願うよ」
「あの後はただひたすら自分のレースをするだけだった。タイヤの面倒を見ながらね。ピットレーンが長いからもう1度ピットストップする事は避けたかったんだ」
「それでもかなり摩耗が進んでいたから、最後までタイヤをマネジメントするだけだった」
7月24日(日)の2022年F1フランスGP決勝レースでは、2番グリッドからスタートしたマックス・フェルスタッペンが今季7勝目を挙げ、2位にルイス・ハミルトン、3位にジョージ・ラッセルが続く結果となった。
ハンガロリンクを舞台とする2022年シーズンの前半最終戦、ハンガリーGPは7月29日のフリー走行1で幕を開ける。