ターン4の域外走行違反で角田裕毅を含む5名がタイム抹消…苦戦の証か、最多はリアエンドに課題抱えるメルセデス

夜のバーレーン・インターナショナル・サーキットを走行するメルセデスのバルテリ・ボッタス、2021年3月26日のF1バーレーンGPフリー走行2にてCourtesy Of Daimler AG

F1バーレーンGP初日セッションでは、トラックリミット違反によって計9回、計5名のドライバーがラップタイムを抹消された。コース域外走行制限、通称トラックリミットは右コーナーのヘアピン、ターン4に設定された。

週末前の段階でレースディレクターを務めるマイケル・マシは、グラベルと人工芝が設置されている事を理由に、ターン4出口のトラックリミットをモニタリングしないとしていたが、FP2を前にルールを変更した。

それは「フリー走行中に、コースを離れてターン4出口にある赤と白の縁石を飛び出してラップタイムを出した場合、当該タイムはスチュワードにより無効とする」との内容だった。

この取り決めは決勝レースには適用されないものの「ドライバーはレース中、如何なる場合においても競技規則第27条第3項の規定に留意する事」と記されており、決勝であっても正当な理由なくコースを離れないよう「合理的な努力」をするよう求めている。

FP2では以下の表にあるように、アルファタウリ・ホンダの角田裕毅を含む5名がタイムを取り消されている。

ドライバー チーム 抹消タイム
バルテリ・ボッタス メルセデス 1:59.805
ルイス・ハミルトン メルセデス 1:31.647
角田裕毅 アルファタウリ・ホンダ 1:32.044
エステバン・オコン アルピーヌ 1:32.451
ミック・シューマッハ ハース 1:35.332
バルテリ・ボッタス メルセデス 1:37.505
バルテリ・ボッタス メルセデス 1:38.617
バルテリ・ボッタス メルセデス 1:38.032
バルテリ・ボッタス メルセデス 1:38.584

目を引くのはバルテリ・ボッタスの違反が計5回と飛び抜けて多い点だ。下部の4回に関してはミディアムタイヤでのロングランの際のもので、1周のインターバルを経て3周連続でターン4を飛び出ている。

メルセデスはプレシーズンテストで抱えた不安定リアエンドを改善すべく手を施したが、完全に解消されたわけではなく、ボッタスはロングランの際のW12について「ほとんどドライブ不可能な状態だった」と説明している。

無論、2日目までに更なる改善策が施される事は間違いないが、この状態が解消されなければ予選はさておき、決勝レースは厳しい展開を強いられる事になるだろう。

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