新型PU導入のフェラーリ「あまり適していない」COTAで進化証明、3.5点差で打倒マクラーレンに自信

シャルル・ルクレールの健闘を祈るスクーデリア・フェラーリのマッティア・ビノット代表、2021年10月24日F1アメリカGP決勝レースにてCourtesy Of Ferrari S.p.A.

スクーデリア・フェラーリのマッティア・ビノット代表は、SF21に「あまり適していない」とするサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)での予選及び決勝の両方で進化を証明できたとして、打倒マクラーレンに向けて自信を深めている。

延べ40万人を超える大観衆が駆け付けたF1第17戦アメリカGPで跳馬は、シャルル・ルクレールが予選でミッドフィールド最上位につけると共に、レースでは今季6度目の4位フィニッシュを果たす好成績を収めた。

一方、カルロス・サインツは懸命に戦い抜いたものの、ピットストップ時のチームのミスによってポジションを2つ失うという不運に見舞われた。それでもなお7位でレースを終えて、COTAでの入賞率100%という記録を維持してみせた。

サインツ、5位に足るペースがあったのに…

ダニエル・リカルドが5位、ランド・ノリスが8位に終わったマクラーレンに対し、スクーデリアは計16ポイントを上乗せして、シーズン残り5戦を前にコンストラクターズ選手権3位に対し3.5ポイント差にまで詰め寄った。

週末を振り返ったビノットは「このコースは紙の上では我々のマシンにあまり適していないものの、予選と決勝の両方で進化している事を証明する事ができた」と語った。

「ただその一方で、カルロスの2回目のピットストップでのミスで2つ順位を下げてしまうなど、最善を達成したとは言えない材料も幾つかあったため、残念な気持ちもある」

「我々は常々、今シーズンを(来年に向けた)進歩のために活用しなければならないと口にしてきた」

「全てを完璧に仕上げてこそ、より高みを望むことができるわけであり、今日もその重要性を実感する事になった」

「全体として良い週末を過ごしてきたが、たったひとつのミスで貴重なポイントを失ってしまった」

フェラーリは9月のロシアGPを皮切りに、最新スペックのハイブリッドシステムをSF21に投入した。

これは2022年の投入が計画されている来季型PUの下準備の一貫で、スポーティング・ディレクターのローラン・メキースは劇的なパフォーマンス向上をもたらすものではないと強調しているものの、ビノットによると「性能面で一歩前進した事は確か」で、逆転のコンストラクターズ選手権3位に向けてチームを大きく後押ししている。

「シャルルとカルロスは素晴らしい走りを見せてくれた。新しいハイブリッドシステムの導入もあって、今のSF21はパフォーマンスが向上している」とビノットは続ける。

「最後まで3位争いができると信じているし、我々にはそれを成し遂げられるだけの全てが揃っている」

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