フェラーリ、F1フランスGPだけでなく全欧州戦で「Mission Winnow」を撤去
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既報の通りスクーデリア・フェラーリは第7戦フランスGPでSF21を含めたチームキットの全てから「Mission Winnow」を削除するが、この措置はポール・リカールでの週末に留まらず、イギリスを含めたヨーロッパ域内での全グランプリで継続される。
フィリップ・モリス・インターナショナル(PMI)のパートナーシップ・エンゲージメント・プログラム担当副社長を務めるリカルド・パリーノは18日(金)、「今週末のフランスGPを皮切りに、EU域内で開催されるレースでスクーデリア・フェラーリのカラーリングにMission Winnowのロゴを使用する事はない」と説明した。
「我々はこの業界に対する不信感や猜疑心の強さを認識している。我々が目指しているのはロゴの使用について議論を巻き起こすことではなく、グローバルな会話の枠組みを変えてコミュニティを構築し、ポジティブな変化をもたらす革新的なアイデアを支援することにある」
2018年のF1日本GPで初めてフェラーリのF1マシンに掲げられた「Mission Winnow」は、タバコ広告の禁止を定める欧州連合(EU)や世界保健機構(WHO)の規約を回避するための”隠れ蓑”との批判を受けてきた。PMIは長年に渡ってマラネロのチームを支援している。
消費者団体や当局の監視の目が光る中、PMIはこれまでにも幾つかの週末にブランディングを一時取り止めており、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックの影響で流動的なシーズンとなった昨年は、イタリアの消費者団体Codaconsからの訴えもあり一度もこれを掲げていなかった。
だが今季は知名度向上のために蛍光グリーンを伴ってSF21にカムバック。エンジンカバーやリアウイング等にロゴと標語を掲げていた。
Mission Winnowの掲載を取り下げたフェラーリはフランスGP初日を迎えた18日(金)、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)と新たな技術的・商業的パートナーシップ締結を発表。AWSのロゴをマシンに掲げてフリー走行に臨んでいる。