F1アメリカGP:タイヤ戦略考と天気、6台変動…ペナ適用後のスターティンググリッド

サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)のターン1を通過するエステバン・オコン(アルピーヌA524)とバルテリ・ボッタス(ステークF1チームKICKザウバーC44)、2024年10月18日(金) F1アメリカGPフリー走行Courtesy Of Sauber Motorsport AG

日本時間10月21日(日)午前4時にスタートを迎える2024年シーズンのF1第19戦アメリカGPのスターティング・グリッドが発表された。予選結果からの変動、および予想されるタイヤ戦略、気になる天気を見ていこう。

スターティンググリッド

リアム・ローソン(RB)と周冠宇(ザウバー)の2名がパワーユニット交換に伴うグリッド降格ペナルティを科されたため、15番手以降のオーダーが変動した。

Q1敗退を喫したルイス・ハミルトン(メルセデス)は現時点で18番グリッドに着く予定だが、セットアップを変更してピットレーンからスタートする可能性がある

最前列に並ぶのは前戦に続き、タイトル争いを繰り広げるランキングトップの2人だ。

ランド・ノリス(マクラーレン)が狙うのは、2番グリッドに着くマックス・フェルスタッペン(レッドブル)との差を縮めるためのポール・トゥ・ウインだ。選手権リーダーのフェルスタッペンは、2位からの逆転を果たした2022年大会の再現に挑戦する。

優勝争いがこの2人の一騎打ちとなるかどうかは疑わしい。2列目には、そのレースペースがライバルから警戒されているフェラーリの2台が控える。3番グリッドのカルロス・サインツは、レース目標に「優勝」に掲げている。

角田裕毅(RBフォーミュラ1)はニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)と並ぶ6列目11番グリッドに着く。ハースに奪われたコンストラクターズ選手権6位の座を奪還したいところだが、2日目に向けてはハースのみならず、アルピーヌやアストンマーチンもクルマを改善しており、その道のりは非常に険しいものになるだろう。

以下は暫定スターティンググリッド。正式版との差異が発生した場合は更新される。予選結果からの変動値を合わせて記す。

Pos No Driver Team Qualifying
1 4 L.ノリス マクラーレン・メルセデス 1(-)
2 1 M.フェルスタッペン レッドブル・ホンダRBPT 2(-)
3 55 C.サインツ フェラーリ 3(-)
4 16 C.ルクレール フェラーリ 4(-)
5 81 O.ピアストリ マクラーレン・メルセデス 5(-)
6 63 G.ラッセル メルセデス 6(-)
7 10 P.ガスリー アルピーヌ・ルノー 7(-)
8 14 F.アロンソ アストンマーチン・メルセデス 8(-)
9 20 K.マグヌッセン ハース・フェラーリ 9(-)
10 11 S.ペレス レッドブル・ホンダRBPT 10(-)
11 22 角田裕毅 RB ホンダRBPT 11(-)
12 27 N.ヒュルケンベルグ ハース・フェラーリ 12(-)
13 31 E.オコン アルピーヌ・ルノー 13(-)
14 18 L.ストロール アストンマーチン・メルセデス 14(-)
15 23 A.アルボン ウィリアムズ・メルセデス 16(+1)
16 43 F.コラピント ウィリアムズ・メルセデス 17(+1)
17 77 V.ボッタス ザウバー・フェラーリ 18(+1)
18 44 L.ハミルトン メルセデス 19(+1)
19 24 周冠宇 ザウバー・フェラーリ 20(+1)
20 30 L.ローソン RB ホンダRBPT 15(-5)

レースの模様はDAZNフジテレビNEXTで完全生配信・生中継される。

想定されるタイヤ戦略

サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)はピットストップによるロスタイムが20秒強と、それほど長くなく、2ストップ戦略が主流になることが予想される。路面温度的に1ストップの可能性は低い。

実際、昨年のレースのトップ10フィニッシャーの大部分は2ストッパーを選択した。例外は、6番グリッドに着いたシャルル・ルクレールの1ストップと、ファステスト狙いでラスト2周目に3回目のストップを行った角田裕毅の2名だった。

Courtesy Of Pirelli & C. S.p.A.

2023年10月22日にサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で行われたF1アメリカGPでの各ドライバーのタイヤ戦略

ピレリのシミュレーションによると、最速のタイヤストラテジーはミディアム、ハード、ミディアムと繋ぐ2ストップだ。

ハードスタートは開始直後にポジションを奪われる可能性があるため、これを選ぶ可能性があるのは、周囲よりも明らかにクルマが速く、それでいてグリッドが低いルイス・ハミルトン(メルセデス)やリアム・ローソン(RB)あたりだろう。2人にとっては、ソフトスタートというギャンブルも選択肢になるかもしれない。

Courtesy Of Pirelli & C. S.p.A.

2024年F1アメリカGP決勝レースのタイヤ戦略予想図

気になる天気は…

現地気象台によると、日曜のテキサス州オースティンは1日を通して晴天に恵まれ、メルセデスがタイヤのオーバーヒートに苦しんだ土曜のスプリントと同じように、暑い1日になる見込みだ。

決勝はスプリントより1時間遅い現地14時にスタートするため、レース序盤の気温・路面温度はスプリントより高くなる可能性がある。

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