F1︰バーレーンでの第2レースは話題の”オーバル”風レイアウト「アウター」を採用…タイムは55秒切り
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F1は今季カレンダーの最終盤を飾るバーレーン・インターナショナル・サーキットでの第2レースで、話題のショートオーバル風のコースレイアウト「アウター・トラック」を採用する。
今年のバーレーン戦は2週連続開催のダブルヘッダーとして、11月29日と12月6日に開催される。第1レースは「F1バーレーンGP」、第2レースは「F1サクヒールGP」の名の下に行われるが、サクヒールGPは通常のグランプリコース(5.412km)ではなく、3本のロングストレートにテクニカルな高速連続コーナーを繋いだレイアウトが採用される。
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アウター・トラックの1周は僅か3.543kmと、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響でモナコGPが中止となったために今季カレンダー最小となる。レース成立要件の305kmをクリアするために、決勝は87周で争われる。
コーナー数は11だが、F1マシンの場合、コーナーの大部分はエンジン全開となる事が予想される。F1のシミュレーションによると、予選でのラップタイムは55秒を切り、レースペースでも60秒未満となるという。決勝ではトラフィックが予想されるため、白熱した戦いが期待できそうだ。エンジニアリング的にも大きなチャレンジとなる。
F1史上唯一となる60秒以下のポールタイムは、1974年にニキ・ラウダが(フェラーリ)記録した58.79秒となっている。直近で言えば、今年初めにオーストリアで行われたバルテリ・ボッタスのポールタイムが1分2秒939であった。
F1のスポーティング・ディレクターを務めるロス・ブラウンはレイアウト選定について、次のように説明した。
「我々は代替レイアウトとして幾つかのオプションを評価してきたが、チームに新たな挑戦を提供し、超高速のラップタイムがファンの期待に応えられるはずだとの理由から、アウターサーキットが最良の代替案であるとの結論に達した」
また、バーレーン・インターナショナル・サーキットのシェイク・サルマン・ビン・イザ・アル・ハリファCEOは「アウタートラックはこれまで、国際レースで使用された事がなく、競技者全員にとって新しいエキサイティングな挑戦となる事だろう」と付け加えた。
バーレーンが異なるレイアウトを採用したのは今回が初めてではない。2010年のレースでは、より長い6.299kmの耐久コースが使用された。だがファンやチームから不評であったため、F1ではこれ以来、従来のグランプリコースでレースが行われている。
サクヒールGPは夜遅くに予選と決勝が行われるナイトレースとなる。