F1シンガポールGP、ジュエリー禁止違反疑惑でルイス・ハミルトンを召喚…メルセデスに罰金
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ドライバーの装備品について定めたFIA国際モータースポーツ競技規則付則L項第3章に違反した疑いがあるとして、ルイス・ハミルトン(メルセデス)がF1シンガポールGPのスチュワードに召喚された。
デレク・ワーウィックら4名から成る競技審判団は、10月1日(土)に行われたFP3終了から45分後の現地19時45分にチーム及びハミルトン本人を召喚した。
第3章にはドライバーが装着すべきヘルメットや耐火炎被服、HANS、安全ベルトの仕様など合わせて、競技中の装身具(ジュエリー)の着用を禁止する旨が記載されている。
ハミルトンはジュエリー装着の是非を巡って今年、FIAとの間で対立してきた。
スチュワードはハミルトンを召喚した理由について「セッション中にボディピアス(鼻ピアス)を着用している様子が放送映像に映し出されていた」ためだと説明した。
スチュワードによると聴取の中でハミルトンは、着用の事実を認めた上で「医師から当分の間、取り外さないようにと言われている」と説明した。
スチュワードはFIA副メディカル・デリゲートを務めるイアン・ロバーツ医師に見解を求めた上でお咎めなしの裁定を下した。
ハミルトンによると、ジュエリー禁止令を経て鼻ピアスを外した結果、何度も化膿する事態となり、医師との相談の上で再び着用したのだという。
スチュワードとの面会を経て挑んだ公式予選でハミルトンは、フロントローまで僅か1000分の32秒の3番手タイムを刻んだ。
その予選後には、グランプリ開幕前に提出された宣言書が「不正確」であったとして、メルセデスチームに対して別途、召喚状が発行された。
FIAは今季の途中から、ドライバーが下着と装飾品に関するルールを遵守しているかどうかを宣言書を通してチームに確認させる方針を取っている。
メルセデスは本大会に先立ちハミルトン本人に確認することなく、ドライバーがジュエリー禁止規定を遵守していると宣言した。
スチュワードによるとチームマネージャーは、ハミルトンがピアスを着用している事実を知らなかったと説明。推測に基づいて宣言書を作成したと認めた。
スチュワードは一件に故意性はないと判断。メルセデスに25,000ユーロ(約345万5,500円)の罰金を科す裁定を下した。