公式キタ! F1、中止戦を置き換える「F1バーチャルグランプリ」の開催を決定
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F1は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で中止・延期されたグランプリの代わりに、オンラインのバーチャルレース「F1 Esports Virtual Grand Prix」を開催する事を発表した。戦うのはF1ドライバー。本来グランプリが開催される予定であった決勝日に仮想空間上の同じコースでレースを行う。
マクラーレンのチームスタッフがウイルス検査で陽性反応を示し、開幕オーストラリアGPが中止された際には、有志がメンバーを募ってオンライン上でレース大会を開催。ジャン=エリック・ベルニュ主催の「not the AUS GP」にはランド・ノリスが、トルクEスポーツ主催の「The Race All-Star Esports Battle」にはマックス・フェルスタッペンやファン・パブロ・モントーヤらが参戦し、高い注目を集めた。
公式初のバーチャルレースは、第2戦バーレーンGPの決勝レースが予定されていた3月22日(日)に開催される。以降は各グランプリの週末毎に、延期された現実世界のF1グランプリが「バーチャル・グランプリ」へと置き換えられる。現時点では5月24日のバーチャル・モナコGPまで予定されているが、更に中止のレースが出た場合には、同じ様にバーチャルレースへと置き換えられる。
F1のデジタルビジネス兼スポーツ部門を率いるジュリアン・タンは「少しでも明るいニュースを届ける事が出来て嬉しい。先行き不透明な状況だが、イベントがなく失望しているファンに楽しんでもらえたらと思っているし、eスポーツの可能性と素晴らしさを世界に示す大きなチャンスだと思う」と語った。
シリーズの最初のレースとなるバーチャル・バーレーンGPでは、今季のレギュラーF1ドライバーに加えて、追って発表されるスターゲストがグリッドに並ぶ。参加者の安全を確保するため、各ドライバーはリモートからレースに参加する。レースはグリニッジ標準時3月22日(日)20時、日本時間23日早朝5時よりF1公式のYouTubeチャンネルやTwitch、Facebookページにて1時間30分の予定で配信される。
プラットフォームはCodemasters社が開発したF1公認ゲーム「F1 2019」のPC版。戦いの舞台となるのはもちろんバーレーン・インターナショナル・サーキットで、まずは現実の決勝レースの半分、つまり28周で勝敗を競う。予選ではドライバーの最速ラップタイムに基づいてグリッドが決定される。
ドライバー毎にゲーム上でのドライビングスキルに差がある事もあり、セットアップは全車固定とした上で、接触などの際のマシンダメージの再現レベルを下げ、苦手なドライバーにはアンチロックブレーキとトラクションコントロールをオンにする事が許可される。
なおベトナムGPのハノイサーキットとオランダGPのザントフォールト・サーキットは「F1 2019」には収録されていないため、別のサーキットでのレースとなる。
あくまでもエンターテイメントを目的として開催されるため、このバーチャルGPで勝利したからと言って、現実世界のチャンピオンシップポイントが加算される事はない。
レース以外の各週末には、F1オンライン・エキシビション・レースが開催され、世界中のファンがF1ドライバーと直接対決する機会が用意される。詳細は数週間以内に発表される予定だ。