F1、雨天時の水しぶき問題解決に向け追加テスト…規定変更承認
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雨天時にF1マシンが巻き上げる大量の水しぶきによる視界不良の問題解決に向けて、これを低減するための研究開発を目的とした追加テストの実施が2023年10月19日の世界モータースポーツ評議会(WMSC)で承認された。
雨による2時間の赤旗中断を余儀なくされた2022年のF1日本GPを経て国際自動車連盟(FIA)は、ウェットレースの際の水しぶきを抑制するための車体パッケージの研究に着手した。
今年7月にはシルバーストン・サーキットで、ホイールアーチ、またはスプレーガードと呼ばれる自転車の泥除けのような、ホイールの上面と後方下面を2つのパーツで覆ったプロトタイプの初テストが行われたが、大きな成果は得られなかった。
今回の規定変更により、最大で4日間のテスト日数が確保された。またピレリによるシーズンを通した公式タイヤテストの日数も35日から40日へと増やされた。
今年7月にスパ・フランコルシャンで行われたフォーミュラ・リージョナル・ヨーロッパ選手権(FREC)レースで、オランダ人ドライバーのディラーノ・ヴァント・ホフが18歳で事故死した事を受け、ウェットレースのあり方についての議論は活発化した。
現行のF1マシンから発生する水しぶきは単にタイヤの巻き上げによるものだけではなく、ディフューザーやリアウィングからも生じている。これらはクルマの空力学的な特性が要因だ。
WMSCでは合わせて、ピレリを2025~27年の単独F1タイヤサプライヤーとすることや、関連委員会並びにワーキンググループの継続的作業、そしてパワーユニット(PU)メーカーによる承認を受け、PUや燃料に関する2026年の各種レギュレーションの改定を承認された。