止まらぬ延期発表…F1、シャットダウンを更に延長して5週間に拡大

メルセデスAMGの車体製造ファクトリーであるブラックリーのオートクレーブCourtesy Of Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行が続く中、F1はファクトリーの強制閉鎖を定めたいわゆる「シャットダウン」期間を更に2週間延長して計5週間とする事を正式決定した。

F1と国際自動車連盟(FIA)は先月、F1の伝統的な夏のシャットダウンを春に前倒しした上で、期間を1週間延長して3週間としたが、新型肺炎の影響でカナダGPまでの9レースが無期限の延期となった事を受け、更に期間が拡大された。

F1チームの各代表、F1のチェイス・ケアリーCEO、スポーティング・ディレクターを務めるロス・ブラウン、そしてFIAのジャン・トッド会長は4月7日(月)に電話会議を開き、シャットダウン期間の延長やバジェットキャップの引き下げ等について話し合った。

世界モータースポーツ評議会(WMSC)はF1ストラテジーグループ、コミッション、そしてチーム首脳陣の全会一致の承認を受け、全コンストラクター及びホンダを含むF1パワーユニットメーカーを対象としたシャットダウン期間を21日から35日へと延長し、3月から5月までの期間に実施することを電子投票で承認した。

F1解説:シャットダウンとは何か?

コスト削減の一環として行われているシャットダウンは、設計や研究開発、製造や組み立てなど、F1マシンに関わるあらゆる活動を連続した一定期間に渡って禁止する規約だ。パンデミックの影響を受けて3月31日のWMSCでルールが改正され、従来は対象外とされていたエンジンメーカーも新たに含まれる事となった。

このタイミングでメルセデスは、英国政府からの要請を受けてロンドン大学と共同でCOVID-19患者に使用するための呼吸補助装置を開発。F1パワーユニット製造拠点であるメルセデスAMG HPPは現在、パワーユニットの製造開発を停止して、1日に最大1000台のペースで呼吸補助装置の製造を行っている

また英国を拠点とするマクラーレンやウィリアムズ、レーシング・ポイントはシャットダウン期間のランニングコストを削減すべく、賃金補償に関する政府の経済対策を活用する事で従業員を一時的に解雇し、上級職員やドライバーを減給としている。F1を運営するフォーミュラワン・グループも例外ではなく、従業員の半数近くを一時解雇として、上級職員の賃金を20%カットとした。

全10チームは既にシャットダウンを開始している。最も早く着手したスクーデリア・フェラーリは4月8日(水)に終了する予定であったが、今回のレギュレーション変更によって4月22日まで延期となる。また跳馬に次いで早く消化に踏み切ったアルファロメオは4月13日までの予定であったが、こちらは4月27日までとなる。

FIAは声明の中で「COVID-19の世界的な影響を考慮して、FIAとF1、そして全F1チームはこの問題について更に話し合いをしていく」としており、再びシャットダウン期間を延長する可能性を示唆した。

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