ピエール・ガスリー、事故で走行時間を”大幅ロス”「クルマにダメージが…でも」F1バルセロナテスト《3日目》
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スクーデリア・アルファタウリのピエール・ガスリーは2月25日(金)のバルセロナ・プレシーズンテスト最終3日目にクラッシュを喫し、角田裕毅に作業を引き継ぐ事ができなかった。
午前を担当したガスリーはセッション残り90分、ターン5でフロントタイヤをロックさせてバリアに突っ込み、この日2度目の赤旗の原因となった。チームは角田裕毅担当の午後に向けて懸命の修復作業に取り組んだが、時間内に終わる事はなかった。
7割近くの走行時間を失った結果、チームとしては40周(187km)しか走る事ができず、ガスリーはC2コンパウンドで刻んだ1分22秒469の14番手タイムでカタロニア・サーキットでのテストを締め括る事となった。
事故についてガスリーは「残念ながら午前中の走行でタイヤをロックさせてしまい、クルマにダメージを負ってしまった」とする一方で「でもテストは限界を見つけるためのものだし、3日間を通して貴重なデータを大量に収集することができたのは良かった」と付け加えた。
「新しいマシンが実際のコース上でどんな挙動を示すのかという点で、今回は誰にとっても本当に興味深いテストになったと思う」
「走る度にクルマについて多くを学んだし、ドライビングの面でもこの新しいクルマとの付き合い方、そして限界を引き出していくためのアプローチを学ぶ事ができた」
「今のところは凄く良い感じだ。無論今はパフォーマンスを追求する事はできなから、今回のテストでは自分自身の事に集中して、ドライバー視点からクルマに何が必要なのかをチームが理解できるよう、有益なフィードバックを上げようと努めた」
「見た目もそうだけど、レスポンスやコーナーへの入り方、ブレーキングも含めて、このマシンはこれまでのクルマのドライビングフィールとは全然違うから、色んな事を試してクルマに自分のドライビングを合わせ、微調整する事を心がけた」
「もちろん、まだ最初のテストが終わっただけだから、バーレーンでの次の3日間のテストに向けて分析作業に取り組んでいきたい」
チーム代表のフランツ・トストは、ガスリーのクラッシュによって走行時間を「大幅にロス」した事は残念だとしながらも「この3日間で308周(1,439.9km)を走り込み、次のバーレーンテストに向けて良いベースを築く事ができた」と語った。
また、3日間を通して集めたデータによって「CFDと風洞の相関性も高まり、今後の開発に向けて良いベースラインを築けるはずだ」と手応えをうかがわせた。