F1オーストリアGP:ベッテルにグリッド降格ペナルティ、一方でボッタスやサインツはお咎めなし…アロンソ妨害で
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F1オーストリアGPのスチュワードは7月3日(土)にレッドブル・リンクで行われた公式予選を終えて、アストンマーチンのセバスチャン・ベッテルに3グリッド降格ペナルティを科す裁定を下した。
Q2最終盤、計測ラップ中のフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)が最終コーナーへのアプローチの際にベッテルと遭遇。アクセルを元に戻さざるを得ず14番手で敗退を喫した。2・3列目は確実だと感じていた事から大声を上げて不満を爆発させた。
ただしアロンソは、ベッテルもまた前走車両の減速に従いやむを得ず最終コーナー手前でスロー走行していただけであり、どちらかと言えば問題はドライバーではなくチーム側にあるとしてベッテルに非はないとしていたが、スチュワードはそう考えなかった。
FIAレースディレクターを務めるマイケル・マシからの報告を受けスチュワードは、ベッテルとアロンソ、そしてチーム代表者から聴取と映像証拠の確認を経て、一件の責任はベッテルにあると断じ、F1競技規約第31条5項への違反を認めて3グリッド降格の裁定を下した。
スチュワードはアロンソが最終2コーナー(ターン9・10)に差し掛かった際に、ベッテルを含めて3台のマシンが計測ラップを待ち列をなしていたと指摘しながらも、ベッテルのみに罰則を科した。
他の2台とはベッテルの前を走行していたカルロス・サインツ(フェラーリ)とバルテリ・ボッタス(メルセデス)で、両者も聴取を受けていたがいずれも不問とされた。その理由についてスチュワードは、当該区間では他にも多くのドライバーがスロー走行していたとして「完全に責められるものではない」と説明した。
この裁定により予選8番手のベッテルは11番手に降格となり、代わってジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)、ランス・ストロール(アストンマーチン)、そしてサインツが各々1ポジション繰り上がる事となった。
初日を終えてマシは、最終2コーナー間で前走車とのギャップを作ってはならないとの通達を出していた。
そのためベッテルはターン8で前のクルマとの距離を空けたものの、計測ラップの開始を待っている間に他車に抜かれてしまったために、結果としてアロンソの走行を妨害する形になったのだと裁定前に説明していた。
「何か間違った事をしたとは思っていない。隊列の最後にいた僕を他の連中が追い抜いていったんだ。彼らはその後、スピードを落とすべきじゃなかったと思う」とベッテル。
「僕がペナルティを受けるのであれば、全員がペナルティの対象だ」