2021年以降の新世代F1マシンの姿が明らかに…新レギュレーションの骨子を発表
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F1とFIA国際自動車連盟は、第18戦アメリカGP開幕を翌日に控えたテキサス州現地10月31日(木)11時、サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で記者会見を開き、2021年以降の新しいF1マシンの姿を公開。更に、新時代のF1レギュレーションが承認された事を明らかにした。
米リバティ・メディアはF1の商業権を購入して以来、レースをよりエキサイティングなものとすべく、F1を代表する技術者であったロス・ブラウンとニコラス・トンバジスを迎え入れ、2年間に渡ってテクニカル面からその具体策を検討し続けてきた。
会見には、F1のチェイス・ケアリーCEO、ロス・ブラウン、ジャン・トッドFIA会長、ニコラス・トンバジスの4名が出席。世界モータースポーツ評議会において、2021年以降のすべてのレギュレーションが満場一致で可決された事を明らかにすると共に、一連の新しい技術・スポーツ・財務に関するレギュレーションは、接近したホイール・トゥ・ホイールのバトルを促進すると共に、持続可能性をF1にもたらす事が目標だと強調した。
唯一、オンラインから参加したジャン・トッド会長は「2年以上にわたる研究開発を経て、チームやドライバー、サーキットデザイナーや、タイヤサプライヤーら、すべての利害関係者たちのサポートを受け、FIAは今日、2021年以降のフォーミュラ1の将来を定義する一連の規則を発表することを誇りに思う」と語り、次のように続けた。
「モータースポーツ最高峰は非常に大きな変化を遂げる事になる。利害関係者の協力なくしては、なし得なかった。これは非常に大きな成果だ。決定的に重要なのは環境への配慮だ。フォーミュラ1はすでに、世界で最も効率的なエンジンを搭載しているが、我々はその限界をさらに推し進めるために、引き続き新しい技術と燃料の開発に取り組んでいく」
チェイス・ケアリーCEOは「最も重要な事は環境への影響」と述べ、ジャン・トッドの意見に同意を示した上で、新しい規約は継続的に精査・ブラッシュアップされていくべきものだと強調した。
「これらの規約は重要かつ重要なステップだが、今後も継続的に続いていくプロセスだ。このスポーツが成長し、そのポテンシャルを最大限に発揮できるように、規約の改善に努めると共に、さらなる措置を講じていく」
「我々が今後取り組むべき最も重要な課題の一つは、このスポーツが環境に与える影響だ。我々はこの影響を削減し最終的には完全に排除するための計画を、今後数週間のうちに発表する予定だ。我々は常に自動車産業界の最先端に位置しており、この重要な課題に対してもリーダーシップを発揮できると考えている」
レギュレーションの骨子は以下の通り。詳細については「2021年以降のF1レギュレーション 主要変更点のまとめ」を参照されたい。
- トラック上でバトル可能なマシン
- チーム間競争力の均衡化
- コスト上限案(1億7,500万ドルから開始され、徐々に削減予定)
- チームにとって持続可能なビジネス
- 世界最先端のレース及び技術のショーケース