F1、インフレ対策として2022年の予算上限を3.1%上乗せ…1チームは反対
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インフレが急速に進む中、政治的な思惑から長引いていた議論が遂に終わり、2022年シーズンのF1予算上限が更に3.1%上乗せされる事が決まった。財務規定ではコストキャップとして1億4,000万ドル(約190億5,539万円)が設定されていた。
需給不均衡とコロナパンデミック下における各国の財政支援策が発端となり、ただでさえ世界的なインフレが進行していた中、ロシアによるウクライナ侵攻がこれに拍車をかける事となった。
インフレの影響で輸送費や光熱費が高騰し、レッドブルやフェラーリなど、幾つかのチームは予算上限を守るのは不可能だと主張し続けてきた。
数週間に渡る財務諮問委員会を経て7月8日にレッドブル・リンクで行われたF1コミッションを終えてFIAは「対策を講じなければ財務レギュレーションを遵守できないリスクが生じる」として、コストキャップ引き上げのための提案を行い投票にかけた。
財務レギュレーションにはもともと、インフレ率に応じて最大3%の支出増が認められていたが、更に3.1%上乗せする案が1チームを除く賛成多数で承認された。
反対票を投じたチームは明らかにされていないが、小規模チームの中には引き上げに難色を示していたチームもあった。
アルファロメオのF1チーム代表を務めるフレデリック・バスールは、コストキャップを達成するためには単にマシン開発に割くリソースを減らせば良いだけだと主張。大規模チームを牽制していた。