ホンダF1、初戦トラブルの再発防止策と共に第2戦の地イモラへ「予選・決勝双方で好結果を目指す」

2021年2月23日、シルバーストン・サーキットでレッドブル・ホンダRB15をドライブするセルジオ・ペレスCourtesy Of Red Bull Content Pool

ホンダF1はシーズン開幕バーレーンGPの週末に抱えた幾つかのトラブルについて分析と検証を行い、イモラ・サーキットでの第2戦エミリア・ロマーニャGPに向けて再発防止策を打った。

史上最多23戦に向けた初戦ながらも、3月末の開幕戦ではホンダF1パワーユニット勢が早くもパワーユニットコンポーネントの交換を実施した。

Courtesy Of Red Bull Content Pool

マックス・フェルスタッペンのピットストップ作業を行うレッドブル・ホンダ、2021年3月28日のF1バーレーンGP決勝レースにて

アルファタウリは土曜フリー走行の最中にデータ上で異常が確認されたとして、ピエール・ガスリー車のエナジーストア(ES/バッテリー)及びコントロールエレクトロニクス(CE)を交換して予選に臨んだ。

また決勝レースを前にしてのパルクフェルメでは、レッドブルが同じ様にセルジオ・ペレスのESおよびCEを交換。ペレスはその後、フォーメーションラップ中に原因不明のシャットダウンに見舞われコース上で停車した。

レースではレッドブルのマックス・フェルスタッペンがパワーダウンを余儀なくされた。レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、温度による問題からフェルスタッペンがレース中にエンジンパワーを抑えてハミルトンと戦っていた事を明らかにしている。

いずれも詳しい事は明らかにされていないが、ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターは第2戦を前に「週末の中で発生した幾つかのトラブルについては、チームと共に分析を行い、再発防止に向けた対応を取っています」と説明した。

Courtesy Of Honda Motor Co., Ltd

ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクター、バーレーン・インターナショナル・サーキットにて、2021年3月26日F1バーレーンGP初日

完璧なレースウィークとはならなかったものの、バーレーンではホンダPU搭載の両チーム共が高いポテンシャルを知らしめた。レッドブルの今季型RB16Bは前年王者メルセデスを凌駕する実力を見せつけ、アルファタウリは中団最速を争えるだけの潜在能力の一端を披露した。

田辺TDは「今後につながる良いシーズンスタート」になったと振り返り、日本人初のF1デビュー9位入賞を飾った角田裕毅については「今後が楽しみ」と期待を示した。

今週末の4月16-18日に行われる第2戦は、伝統あるイタリアのイモラ・サーキットを舞台とする。昨年、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックの影響でカレンダー再編を強いられたF1は、14年ぶりにイモラを復帰させた。

田辺TDは「ファンやドライバーから愛されているこのサーキットで、今年もまたレースができる事を嬉しく思っています」と述べ、週末に向けた抱負を次のように語った。

「前回は土曜と日曜だけの2日間フォーマットいう特殊な開催形式でしたが、今回は通常のグランプリと同様に3日間のレースウイークになります」

「イモラ・サーキットはアルファタウリのファクトリーがあるファエンツァから僅か15Kmほどの場所に位置し、彼らにとってのホームレースとなりますので、チームメンバーのみならず、我々Hondaも一段と士気を高くしてレースに臨みます」

copyright Red Bull Content Pool

グラベルに飛び出るメルセデスAMGペトロナスF1チームのバルテリ・ボッタスと、後方からチャンスを伺うレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン、2020年F1エミリア・ロマーニャGP決勝レースにて

昨年のエミリア・ロマーニャGP予選では、Hondaパワーユニット勢4台すべてがトップ8入りを果たし、力強いパフォーマンスを披露したものの、決勝では2列目からスタートしたマックス・フェルスタッペンとピエール・ガスリーが共にマシントラブルで姿を消した。

田辺TDは「昨年のグランプリは予選まで良かったものの、レース結果は奮いませんでしたので、今年は両チームとともに、予選・レースの両方で良い結果を目指して臨みたいと思います」と意気込みを語った。

F1エミリア・ロマーニャGPは、日本時間4月16日(金)18時からのフリー走行1で幕を開ける。

F1エミリア・ロマーニャGP特集

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