ニキータ・マゼピン、イモラでも初日からクラッシュ…ウチは”メルセデス”ではなく”ハース”である事を学ぶべき、とシュタイナー代表
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ニキータ・マゼピンは第2戦エミリア・ロマーニャGPのFP1で、セッション開始直後にスピンを喫すると、チェッカーフラッグ後にも制御を失いバリアに激突。ハースVF-21はダメージを負い、メカニックたちはFP2に向けての修復を強いられた。
同じような光景はデビュー戦となったバーレーンGPでも見られた。予選では何度もスピンを喫し、決勝レースではオープニングラップのターン3でクラッシュ。レースは僅か数百mで終りを迎えた。
イモラ・サーキットで行われたFIA金曜会見ではマゼピンに対する質問が相次いだ。
フランスメディアが、多額の資金を投じてマゼピンがジュニア時代にメルセデスのF1マシンでプライベートテストを重ねてきた事に触れて「マゼピンは自信を持ち過ぎているのでは?」と問うと、チームのボス、ギュンター・シュタイナー代表は「彼はメルセデスで何かを学んだ事と思うが、同時に我々のクルマがメルセデスほど良くない事も学ばなければならない」と苦言を呈した。
ただその一方で、FIA-F2選手権からF1への昇格がマゼピンにとって予想以上に「困難になっているのでは?」との問いに対しては、まだシーズン2戦目であり「結論出すには時期尚早」と擁護した。
「前戦に関しては、バーレーンは風が非常に強いコンディションだという事を学ぶべきだったと言えよう。我々のマシンは昨年の段階から既に強風を苦手としていた。それが幾つかのスピンに繋がった。ミック(シューマッハ)もレース中にスピンを喫した」
「もちろんスピンさせようと思っているわけではないが、その一方でこれも学習の一環なのだ」
マゼピンのチームメイトであるミック・シューマッハもまたルーキーであり、マゼピン同様にバーレーンの決勝レースでスピンを喫したが、こちらは完走を果たした。
コース上でのパフォーマンスもさることながら、手厳しい質問が相次ぐ背景に昨年末の不適切動画投稿事件がある事は間違いないと言って良いだろう。
シュタイナー代表は「今の彼は叩かれ役だ。誰もが彼を非難する。だがそれは人をよりタフにするし、最終的には利益となる。頭を上げて次のレースに集中し、前進し続けることが必要だ」と語った。