フェラーリ、物議呼ぶチームオーダー発動も順位ダウン「今日の僕らは遅すぎた」F1中国GP《決勝》

上海インターナショナル・サーキットを走行する2台のフェラーリSF90、F1中国GP決勝レースにてcopyright Ferrari S.p.A.

14日(日)に行われたF1第3戦中国GPの決勝を終えて、スクーデリア・フェラーリのセバスチャン・ベッテルとシャルル・ルクレールがレース内容と週末を振り返った。

1周目にチームメイトを交わして3番手に浮上したルクレールであったが、その後のペースは上がらず、前を行くシルバーアローとのギャップは拡大した。そのためピットは11周目にチームオーダーを発動。順位の入れ替えを指示して、ベッテルが3番手を取り戻した。

しかしながら、ベッテルもルクレールと同様にペースを上げられなかった事から、パドック内にはフェラーリの戦略判断に疑問の声も上がった。この点に関してマッティア・ビノット代表は「チームとしてのリザルトを最大化するために下した」と語り、正しい決断であったと主張した。

この間に、後ろを走行していたレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが急接近。2度に渡ってアンダーカットを仕掛けられてしまい、ルクレールは5番手に後退。ベッテルは表彰台に上がったものの、チームとしてはスタート位置を守ることは出来ず、順位を落とす結果に終わった。

チームオーダー発動も順位ダウン「僕らは遅すぎた」

セバスチャン・ベッテル決勝: 3位, グリッド: 3番手

表彰台に上がれたのは嬉しいけど、今日の僕らはあまりにも遅すぎたから満足はできていない。もっと良いポジションを期待していたし、メルセデスにマッチアップしたかったけど、実際にはそうならなかった。

ピット戦略がうまくいかなかったために、3位と4位でフィニッシュできなかった事も残念だ。僕もシャルルも、チームのために走っているわけで、レース中の判断はチームに優先権がある。

自分のレースをすることは認められているけれど、何も重要なのは、チームとしてライバルと戦えるだけのポジションを確保することだ。クルマは良い状態にあると思うけど、まだ全ての性能を引き出せていない。

僕らはまだ学んでいる最中だから、もっと良いフィーリングを得るためにマイレージを重ねる必要がある。徐々に自分たちに欠けているものがハッキリと見え始めているから、中期的に正しい道のりを歩むためには、この後の数週間が重要になるはずだ。

シャルル・ルクレール決勝: 5位, グリッド: 4番手

今日の僕らには、ライバルと競い合ってトップを取るために必要なペースが欠けていたように思う。楽勝とはいかないレースだった。良いスタートが切れたけど、その後は僕もセブもタイヤに苦労していた。

順位を入れ替えたことでセブに引き離されるかと思ったけど、そうはならなかった。そのため、タイヤが若干オーバーヒートしてしまい、幾らかタイムを失ったし、タイヤマネジメントも悪化してしまった。2セット目のタイヤで最後まで行きたかったんだけど、もう1回余計にピットに入らなきゃならず、ポジションを一つ失ってしまったことは残念だ。

この後、今日のレースをもっと上手くやれたであろう方法を理解するために、チーム全員で話し合うつもりだ。次のレースではもっと速さを増して戻ってくるよ。


56周で争われた決勝レースでは、2番グリッドのルイス・ハミルトンがスタート直後にポールのバルテリ・ボッタスをオーバーテイク。通算75勝目を挙げた。2位にはボッタスが続きメルセデスが1-2。3位表彰台にはフェラーリのセバスチャン・ベッテルが滑り込んだ。

F1中国GP特集

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