鈴鹿のようなデザインこそ 次世代に引き継ぐべきサーキット、とカルロス・サインツ

マクラーレンのカルロス・サインツ、2019年シーズンcopyright McLaren

マクラーレンのカルロス・サインツは、リップ・サービスと一蹴するには不適当なほどに鈴鹿を愛している。何しろ「長い長いF1の歴史の中でも、間違いなく鈴鹿がベスト」と語るのだ。

近年建設されるサーキットは、ドイツ人の建築家、ヘルマン・ティルケが手掛けたものが多い。市街地レースが増加している事も一因だろうが、彼がデザインするトラックは、幅広のストレートエンドに低速のシケインあるいはヘアピンを組み合わせたレイアウトが多く、画一的との批判もある。


© HONDA / 鈴鹿サーキットのS字コーナー

F1日本GPのために鈴鹿入りしたカルロス・サインツは、S字区間を持つセクター1の攻略の難しさ、楽しさついての説明を求められ、次のように答えた。

「難しくて楽しいのは第一セクターだけじゃない。全体として凄く良い流れがあるし、素晴らしい連続コーナーが配置されていると思う。最初のセクターでのミスの代償を、クラッシュではなくグラベルの餌食になることで支払うという事実もまた、アドレナリンが出る理由の一つだし、このコースの難易度を上げている理由だと思う」

「思うに、多くのF1ドライバー達は、この手のサーキットを恋しく思ってるんじゃないかと思う。僕としては、この場では具体的な名前を上げる事はしないけど、ある種のタイプのコースではなく、鈴鹿のようなデザインのトラックを将来に渡って残し、引き継いでいって欲しいと思ってる」

「鈴鹿のことは本当に気に入ってる。一般的なトラックよりもコース幅が狭いし、セクター1は本当に難しくて挑戦のしがいがある。それだけじゃない。高低差やその他いろいろな要素が本当にスペシャルなんだ」

スクーデリア・フェラーリのシャルル・ルクレールは、F1でまだ一度しか鈴鹿を走ったことはないが、カルロス・サインツの意見に同意する。

「最初のセクターが本当に好きなんだ」とシャルル・ルクレール。「カルロスが言ってたけど、ミスを犯す余地は一切ないし、全てのコーナーを完璧に走れなかった場合、ラップタイムを大幅にロスする事になる。レーシングドライバーにとって本当にチャレンジングなんだ。鈴鹿を走るのは本当に楽しいよ」

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