史上2度目…ラッセルがマックスと”同計時”ポール!角田は4戦連続Q3、フェラーリQ2敗退 / F1カナダGP 2024《予選》結果と詳報

キャリア2度目のポールポジションを獲得してクルマの中でガッツポーズを取るジョージ・ラッセル(メルセデス)、2024年6月8日F1カナダGP予選copyright FORMULA 1

2024年シーズンのFIA-F1世界選手権9戦カナダGP予選が現地モントリオール6月8日(土)に行われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)と1000分の1秒まで同タイムの1分12秒000を刻んだジョージ・ラッセル(メルセデス)がキャリア2度目のポールポジションを獲得した。角田裕毅(RB)は8番手をマーク。4戦連続のQ3進出を果たした。

F1のラップタイムが小数点第3位まで計測されるようになって以降、ポールポジションタイムが同一となったのは、ヘレス・サーキットで行われた1997年のF1ヨーロッパGPを含めて2回しか存在しない。当時はジャック・ビルヌーブとミハエル・シューマッハ、そしてハインツ=ハラルド・フレンツェンの3名が1分21秒072で並んだ。

他とはシーケンスを変えて早めに最終アタックに臨んだマクラーレン勢はランド・ノリスが3番手、オスカー・ピアストリが4番手を記録した。

路面の改善を念頭にコースインをギリギリまで遅らせ、最後にピットを出たルイス・ハミルトン(メルセデス)はチームメイトから0.280秒遅れの7番手に留まった。

予選開始直前にRBからの2025年F1参戦が発表された角田裕毅は、地元出身のランス・ストロール(アストンマーチン)を抑えて8番手をマークした。一方で来季契約が未定のダニエル・リカルドは、フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)を抑えて5番手を記録。角田裕毅に0.236秒差をつけた。予選でチームメイトを上回ったのは中国に続いて今季2度目。

アレックス・アルボン(ウィリアムズ)はQ2のタイヤ交換の際に右リアに問題を抱えて走行時間をロスするアクシデントに見舞われたものの、フェルスタッペンを退ける6番手でQ2を突破。最終Q3で10番グリッドを持ち帰った。

2026年までの契約延長が発表されてから初めて臨んだ予選でセルジオ・ペレス(レッドブル)は16番手に留まり、2戦連続となるQ1敗退を喫した。

悪天候が懸念されたが、Q2で一時、小雨が降ったものの、Q3では日が差し始め、最後まで雨用タイヤの出番はなかった。

予選Q1:ペレス、2戦連続Q1敗退

現地6月8日にジル・ビルヌーブ・サーキットで行われた決勝のスタートグリッドを決する争いは気温21℃、路面31℃のドライコンディションでスタート。公式タイヤサプライヤーのピレリは、ハード(白色)にC3、ミディアム(黄色)にC4、ソフト(赤色)にC5コンパウンドを持ち込んだ。

ストロールはチャンピオンズ・ウォールに激しくリアをぶつけたが、それでも10番手でQ2に駒を進めた。ペレスは16番手に留まり、2戦連続でQ1敗退を喫した。

少し意外だったのはジル・ビルヌーブ・サーキットを得意としてきたニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)だ。チームメイトのケビン・マグヌッセンより6つ後ろの19番手でクルマを降りた。

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F1カナダGP予選Q1結果表、2024年6月8日

予選Q2:フェラーリ、ダブル敗退

5台が脱落し残る15台のマシンが挑んだQ2は、雨が降り始める中でセッションが開始された。雨脚の悪化が予想される中、ピットレーンには我先にと渋滞が発生し、観衆はポンチョを着け始めた。

残り6分、角田裕毅はカルロス・サインツ(フェラーリ)に蹴落とされノックアウト・ゾーンの11番手に沈んだが、新品ソフトに履き替えての最終アタックで4番手を記録。4戦連続のQ3進出を果たした。リカルドも8番手を記録し、RBは揃って最終ラウンドに進んだ。

ストロールは1000分の32秒差で10番手を記録。ギリギリでQ3を手にした。

フェラーリ勢は最終計測で中古タイヤを選択。シャルル・ルクレールは1000分の32秒、サインツは1000分の69秒及ばず、各々11番手と12番手でまさかのQ2敗退を喫した。

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F1カナダGP予選Q2結果表、2024年6月8日


決勝レースは日本時間6月9日(日)27時にフォーメーションラップが開始され、1周4361mのジル・ビルヌーブ・サーキットを70周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

2024年F1第9戦カナダGP予選リザルト

Pos No Driver Team Q1 Q2 Q3 Laps
1 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:13.013 1:11.742 1:12.000 26
2 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダRBPT 1:12.360 1:12.549 1:12.000 27
3 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:12.959 1:12.201 1:12.021 25
4 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン・メルセデス 1:12.907 1:12.462 1:12.103 29
5 3 ダニエル・リカルド RB ホンダRBPT 1:13.240 1:12.572 1:12.178 25
6 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーチン・メルセデス 1:13.117 1:12.635 1:12.228 23
7 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:12.851 1:11.979 1:12.280 26
8 22 角田裕毅 RB ホンダRBPT 1:12.748 1:12.303 1:12.414 24
9 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:13.088 1:12.659 1:12.701 25
10 23 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 1:12.896 1:12.485 1:12.796 26
11 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:13.107 1:12.691 21
12 55 カルロス・サインツ フェラーリ 1:13.038 1:12.728 22
13 2 ローガン・サージェント ウィリアムズ・メルセデス 1:13.063 1:12.736 22
14 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:13.217 1:12.916 16
15 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ・ルノー 1:13.289 1:12.940 18
16 11 セルジオ・ペレス レッドブル・ホンダRBPT 1:13.326 11
17 77 バルテリ・ボッタス ザウバー・フェラーリ 1:13.366 10
18 31 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 1:13.435 11
19 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ハース・フェラーリ 1:13.978 10
20 24 周冠宇 ザウバー・フェラーリ 1:14.292 11

コンディション

天気晴れ
気温21℃
路面温度31℃

セッション概要

グランプリ名 F1カナダGP
セッション種別 予選
セッション開始日時

サーキット

名称 ジル・ビルヌーブ・サーキット
設立 1978年
全長 4361m
コーナー数 14
周回方向 時計回り

F1カナダGP特集

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