ブリアトーレ、衝撃の古巣F1復帰へ…クラッシュゲートを経てアルピーヌで再建支援か

元米国大統領ドナルド・トランプの親しい友人であるトーマス・ジョセフ・バラック・ジュニアとフラビオ・ブリアトーレ、2024年F1モナコGPCourtesy Of briatoreflavio@Instagram

フラビオ・ブリアトーレが英国エンストンのチームで衝撃的なF1復帰を果たす見通しだと報じられている。パフォーマンス不振と人材流出を受けルノーのルカ・デメオCEOは、アルピーヌF1チームの「特別顧問」としての役割を74歳の元F1チーム代表に打診したようだ。

伊紙コッリエーレ・デッラ・セーラによるとブリアトーレの役割は、トラックサイドに直接関連するものではなく、チームの建て直しを目的とした組織再建に向けての採用活動支援になるとのことだ。

才能あるF1デザイナーの中でも特にアルピーヌは、2025年第1四半期を以てグランドエフェクトカー時代の絶対王者、レッドブル・レーシングを去るエイドリアン・ニューウェイに狙いを定めているという。

ブリアトーレの加入についてアルピーヌは、個別の事項についてはコメントしないとして、否定する事も肯定する事もしていないが、事実となれば批判的な見方が出ることは避けられそうにない。

ブリアトーレはベネトン時代の1994年と95年にミハエル・シューマッハをチャンピオンに押し上げ、2005年と06年にはフェルナンド・アロンソと共にダブルタイトルを獲得するなど敏腕を奮り、チーム代表として輝かしいF1キャリアを過ごしてきた。

だが、2008年のシンガポールGPでの悪名高い「クラッシュ・ゲート」でネルソン・ピケJr.に対して故意にクラッシュするよう指示した事でF1を永久追放された。

この処分は後に覆され、2012年末を以て処分が解かれると、2022年にF1の公式アンバサダーに就任。フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)のマネージャーという立場もあって、先日のモナコGPを含めて度々、パドックに姿を見せているが、報道が事実となればF1チームに直接的に関わる仕事に就くのは今回が初となる。

ブリアトーレが率いたエンストンを本拠とするルノーはその後、ロータスを経て2016年に再びルノーワークスとなり、2021年にアルピーヌへとリブランドされた。

アルピーヌは2023年以来、人材の流出が続いている。

昨年7月末にチーム代表のオトマー・サフナウアーが退任すると、スポーティング・ディレクターのアラン・パーメインはRBに移籍。最高技術責任者のパット・フライもウィリアムズに移った。レーシングディレクターのダビデ・ブリビオも去り、ローラン・ロッシはCEOを解任された。

今年に入ってはテクニカルディレクターのマット・ハーマンと空力責任者のダーク・デ・ビアの両名が辞表を提出。事実上、予選・決勝ともに最下位に終わった開幕バーレーンGP後にチームは技術部門の3頭体制化を発表した。

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