ホンダF1、スペック4初の実戦に向け「まずは完走、その上で上位を狙う」
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ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターが、31日(土)のF1ベルギーGP公式予選を振り返り、決勝レースに向けての豊富と目標を語った。
ホンダエンジン勢の最上位は、レッドブルのマックス・フェルスタッペン。今回はライバルに太刀打ちできず、ポールのシャルル・ルクレールから1.171秒落ちの5番手に終わった。Q1ではパワーロスの問題が再発し、1セット目のアタックの中止を強いられたものの、残る1ラップで着実にタイムを出し、3番手タイムでQ2突破を果たした。
エンジン関連のトラブルは、フェルスタッペンの予選に悪影響を与えた。問題発生を受けてフェルスタッペンはかなり保守的なモードでエンジンを稼働させなければならず、1周あたりコンマ2秒程を失っていたと明かしている。
エンジン交換による罰則で最後尾スタートが確定しているアレックス・アルボンはQ2へ進出。セクター1でフェルスタッペンを上回る速さを刻むも、中古タイヤでのスタートが義務付けられるQ3進出を避けるために、第2セクター以降は適当に流し、14番手でマシンを降りた。
トロロッソ勢はダブルQ1敗退に終わった。Q1セッション最終盤に、アルファロメオのアントニオ・ジョビナッツィがエンジンブロー。赤旗が出たことでラストアタックが妨げられ、ピエール・ガスリーが16番手、ダニール・クビアトが18番手に終わった。
今回ホンダは、最新スペック4エンジンをアルボンとクビアトに投入しているが、降格が確定しているため、エンジンライフを削りかねない強力な予選モードは温存したものとみられる。スペック4の真価、予選モードの実力を確認するためには、次戦モンツァでのイタリアGPまで待つ必要があるが、明日の決勝パフォーマンスにも期待がかかる。
田辺TDは、エンジン全開率が80%近くにまで達するスパの特性に触れた上で「まずは完走が大事」と主張。トラブルなく着実にチェッカーフラッグを受ける事を目指し、その上でポジションアップを狙っていく考えを示した。
ホンダ:F1ベルギーGP予選を終えて
田辺 豊治ホンダF1現場責任者
今日の予選では、Aston Martin Red Bull Racingのフェルスタッペン選手が5番手と、明日に向けてまずまずのポジションを確保してくれました。Q1の最初に一時的なパワーダウンが発生したため、一旦アタックを中止する事になってしまいましたが、その後はセッティングを変更し、Q3まで走りきることができました。
一方で、Red Bull Toro Rosso Hondaのガスリー選手とクビアト選手は、他車のトラブルによる赤旗の影響でアタックできず、Q1敗退と残念な結果になりました。このレースから新しくスペック4を投入した Red Bull のアルボン選手、Toro Rosso のクビアト選手については、ペナルティにより後方からのスタートが決定しているため、今日のセッションはレースに向けたセッティングの最適化に時間を費やしました。
明日はスペック4のパワーユニットを使用した初のレースになりますが、スパはPUに厳しい高速サーキットですので、4台全ての完走を目指しつつ、更なるポジションアップを狙います。
ポールポジションはシャルル・ルクレール(Ferrari)。2番手にはセバスチャン・ベッテルが続き、フェラーリが第2戦バーレーンGP以来となるフロントロー独占を果たした。
2019年F1第13戦ベルギーグランプリ決勝レースは、日本時間9月1日(日)22時10分から行われ、1周7,004mのスパ・フランコルシャンを44周する事で勝敗を決する。