トロロッソ・ホンダ、不得手なパワーサーキットに苦戦…予選までに挽回なるか? F1ベルギーGP《初日》サマリー
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長かったサマーブレイクも終わり、シーズン後半初戦となる第13戦ベルギーGPがスパ・フランコルシャンで開幕。午前11時からスタートした1回目のフリー走行では、ピエール・ガスリーとブレンドン・ハートレーは共にソフトタイヤで走行をスタート。2セット目もソフトタイヤでセッティングを進め、予定していたプログラムを順調に消化した。
ガスリーは25周を周回しトップのセバスチャン・ベッテルから1.942秒遅れの1分46秒300のタイムで11番手、ハートレーは23周を周回し1分46秒932で15番手につけた。
午後3時からのFP2では、ガスリーはソフトタイヤ、ハートレーはミディアムタイヤで走行を開始し、その後ウルトラソフトに履き替え予選シミュレーションを実施。トラフィックの影響もありクリーンなラップを得るのが難しい状況であったが、ガスリーは1分46秒080、ハートレーは1分46秒337と各々自己ベストを更新。セッション後半には、ガスリーがソフトタイヤ、ハートレーがスーパーソフトタイヤでロングランを実施した。
予定されていたプログラムは全て消化し、ガスリーはトップから2.725秒遅れの15番手とギャップが拡大。ブレンドン・ハートレーは同2.982秒の17番手で初日を終える事となり、セッション間で大きく後退する事となった。
マシンを降りたハートレーは「ライバルに対して2台ともペースが遅れてる」と述べ、FP3以降のセッションに向けて改善の必要性を訴えた。ガスリーもこれに同意するも改善の見込みが薄いと考えているのか、土曜以降はウェットコンディションを望んでいると明かした。
スクーデリア・トロロッソの主任レースエンジニアを務めるジョナサン・エドルズは「コース特性を考慮すれば堅実なパフォーマンスを示していた」と評価するも、2回目のフリー走行でのギャップ拡大を問題視。明日の3回目のフリー走行に向けて、原因究明に取り組んでいくと誓った。
トロロッソ・ホンダ:F1ベルギーGP初日を終えて
ピエール・ガスリーFP1: 11位, FP2: 15位
概ね僕らにとってクリーンな1日だったと思うけど、コース特性を考えればスパが僕ら向きのサーキットじゃないのは分かってから、苦戦するのは予想済みだよ。だからこそ、パッケージから全てを引き出そうと頑張ってるんだけどね。
今のところマシンの感触はかなり良い感じだけど、メインのライバルチームの幾つかは今日かなりの速さを見せていたから、明日のセッションで挽回するためには懸命に作業に取り組み改善しなきゃならない。明日は雨を願ってるんだ。だって、そうすればもっとワクワクするような一日になるはずだからね!
ブレンドン・ハートレーFP1: 15位, FP2: 17位
夏休みが終わって、スパで初めてF1マシンをドライブできて良かったよ。最初に2回オー・ルージュをフルスロットルで駆け上っただけで完全に目が覚めちゃった!マシンに技術的なトラブルはなかったし、今日のセッションは凄く順調だった。
分析しなきゃならないデータを大量に集める事ができたけど、残念な事に、2台とも幾らかペースで遅れを取ってるみたいだ。今夜もやらなきゃならない作業があるけど、今回もトップ10までのギャップはかなり接近してるし、何とかして挽回したい。
ジョナサン・エドルズチーフレースエンジニア
2週間の夏休みを経て、シーズン後半の幕開けを迎えるのにスパ以上に最適な場所はないさ!このコースはコンディションの変化が予想不可能でチャンスが多いから、毎回エキサイティングなレース展開になるんだ。今日は高確率で雨が予想されていたけど結局降らなかったから、2回のセッションをクリーンに過ごすことができた。
上手くいったハンガリーテストを踏まえて、ハンガロリンクとは異なるコースで試すためのセットアップ案を幾つか用意していたんだ。まずはFP1で2台のマシンで役割分担をして、それぞれで違うテスト項目を試すことにした。ブレンドンが空力性能のテスト、ピエールの方はメカニカル面のテストを担当してもらった。
結果としては期待通りだったよ。それに、スパのコース特性が我々のマシン向きでない事を思えば、まずまず競争力があったように思う。セッション中は、データを解析しながら各々のマシンに最適なセットアップを施す事ができた。FP2では通常のセッションと同じく、ショートランの後にロングランに取り組んだ。
路面温度が低くかったからミディアムタイヤの熱入れに苦労したけど、スーパーソフトでのマシンのバランスにはドライバー達も満足してたみたいだ。ラップタイムは満足できるものじゃなかったし、FP2でライバルチームに差を広げられてしまっていたから、今夜はその原因究明に取り組み、明日に活かせるよう作業を進めていくつもりだ。
田辺 豊治ホンダF1現場責任者
今日は雨の予報もありましたが、結果的には終日ドライでの走行に恵まれ、車体、パワーユニット共にトラブルなく予定通りにプログラムを終える事ができました。パワーユニット側では、主にエネルギーマネジメントの最適化にフォーカスしてセッションを進めました。
明日はまた雨の予報が出ており、残りの2日間では急なコンディションの変化も予想されます。どのようなコンディションになったとしても対応できるよう万全の準備を整えていくつもりです。
初日をトップで締め括ったのはスパ・フランコルシャン現役最多4勝を誇るスクーデリア・フェラーリのキミ・ライコネン。2番手メルセデスのルイス・ハミルトンを0.168秒差で退けた。3番手には0.448秒遅れでバルテリ・ボッタスが続いた。
ベルギーグランプリ3回目のフリー走行は、日本時間8月25日(土)19時から、公式予選は同22時からスパ・フランコルシャン・サーキットで開催される。