RB、入賞チャンスを棒に「色んな意味で苛立たしい」とエギントン…反省点は広範に
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無得点に終わった2日(日)のF1開幕バーレーンGPを経てビザ・キャッシュアップRBフォーミュラ1のテクニカル・ディレクターを務めるジョディ・エギントンは、「色んな意味で苛立たしいレース」になったとして、反省点を来週末のサウジアラビアGPで活かしていきたいと語った。
アルファタウリからのリブランド後、初のグランプリは、ピットストップのタイミングやタイヤ選択を含め、戦略面で様々な反省材料がうかがえるレースとなった。
特に、ポイントフィニッシュが現実的な11番グリッドに着いた角田裕毅は、ニコ・ヒュルケンベルグの転落により開始早々にポイント圏内に浮上したものの、最終的に彼より上位でフィニッシュする事になる周冠宇とランス・ストロールに対し、1回目のピットストップでアンダーカットを許した。
バーレーン・インターナショナル・サーキットはデグラデーションが課題となるコース特性を持つだけに、アンダーカットが有効に作用する傾向にある。
第1スティントを最も長く引っ張った4名の内、優勝したマックス・フェルスタッペンを除くフェルナンド・アロンソとアレックス・アルボン、そして角田裕毅は全員、ポジションを落とすレースとなった。
2回目のストップに関してもライバルよりタイミングが遅く、アウトラップでマグヌッセンにオーバーテイクを許し、最終盤とクールダウンラップにはチームオーダーを巡るゴタゴタも発生した。
この日のレースについてエギントンは「色んな意味で苛立たしいレースだった。データを調べ、レース中に直近のライバル達に対して優位に立てた可能性があるポイントを見直す必要がある」と振り返った。
「ダニエルは最初の数スティントでマシンバランスに少し苦戦していた。その要因を理解しなければならない。最終スティントではソフトタイヤを上手く使って集団に戻ったものの、オーバーテイクは楽ではなく、ポジションを上げるには周回数が足らなかった」
気温がやや低くかった事もあり、コース特性を踏まえるとこの日のレースにおけるデグラデーションは控えめで、これによりソフトタイヤの競争力が更に高まる事となった。
角田裕毅のレースについては「マシンバランスが良く、レース序盤のペースはかなり真っ当で、中団グループで上手く走っていたし、タイヤマネジメントも行き届いていた」とエギントンは語った。
「ただし、ランス(ストロール)と周(周冠宇)が最後のピットストップ後のラップで如何にして優位に立ったのかを含め、レースの中盤に関して詳細に見直す必要がある」
「これにより幾つかのコースポジションを失い、レース終盤で挽回することができず、10位争いのチャンスを逃す事となった」
「まとめると、今週末は堅調で、中団争いでそれなりのパフォーマンスを発揮することができたが、レースを最大限を活かせなかったと考えざるを得ず、失望と共にバーレーンを後にする事になる」
「これから来週末のサウジアラビアGPまでにやるべきことはたくさんあるが、同時に、レースが間近に迫っているという事は、今回の反省をすぐに生かすチャンスがあるという事でもある」
3月2日(日)の2024年F1第1戦バーレーンGP決勝レースではマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポール・トゥ・ウインを飾り、2位にチームメイトのセルジオ・ペレス、3位にカルロス・サインツ(フェラーリ)が続く結果となった。
ジェッダ市街地コースを舞台とする次戦サウジアラビアGPは3月7日のフリー走行1で幕を開ける。