3度の赤旗…改良レッドブルが好発進、テスト従事のRBは明暗 角田は”跳ね”に苦戦 / F1アゼルバイジャンGP 2024《FP1》結果と詳報

バクー市街地コースを周回するマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2024年9月13日F1アゼルバイジャンGP FP1Courtesy Of Red Bull Content Pool

シーズン17戦目となる2024年F1世界選手権アゼルバイジャンGPが9月13日に開幕を迎え、3度の赤旗中断を経てマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がFP1で1分45秒546のベンチマークを刻んだ。角田裕毅(RB)は15番手という結果だった。

フロアに僅かなアップグレードが投入されたRB20は、ここ数戦の中では安定した滑り出しを見せ、現役ワールドチャンピオンはルイス・ハミルトン(メルセデス)を0.313秒差で抑えてタイムシートのトップに立った。

週末に先立ち、クルマに導入される今回の解決策はチームメイトより自身により大きな利益をもたらすとしていたセルジオ・ペレスは、フェルスタッペンから0.376秒遅れの3番手につけた。

このセッションの最速ラップは昨年大会のFP1より3秒以上も遅かった。バクー市街地コースは伝統的にグリップが低い状態から週末がスタートするが、朝方の小雨により路面状況は芳しくなく、ドライバーたちはグリップ不足を訴えた。

アゼルバイジャンは例年、荒れる傾向にあるが、週末最初のセッションは3度に渡って赤旗が振られる展開となった。

開始12分、ターン12付近にデブリが確認されたことでまずは5分間に渡って中断されると、再開から10分を待たずに今度はシャルル・ルクレール(フェラーリ)がターン15で壁に衝突。右フロントを損傷させ、2度目の赤旗を招いた。ルクレールは無線を通して土埃に乗ったことが原因だと説明した。

3度目の赤旗は自身初のバクーに臨んだフランコ・コラピント(ウィリアムズ)により引き起こされた。ターン4のブレーキングでリアを失い、FW46はリアと左フロントに大きなダメージを負った。僚友アレックス・アルボンもターン4でヒヤリとする瞬間があったが、こちらは冷静にエスケープに逃れた。

逆転タイトルに向けてチームメイトからの”限定的サポート体制”を約束されたランド・ノリス(マクラーレン)は4番手、カルロス・サインツ(フェラーリ)がこれに続き、オスカー・ピアストリが6番手に並んだ。

自ら好調を予想していたアストンマーチンは、ジョージ・ラッセル(メルセデス)とルクレールを抑えてフェルナンド・アロンソが7番手を刻んだ。一方で13番手に終わったランス・ストロールはクルマのバランスに極度の不満を漏らしていた。

角田裕毅はバウンシングが酷いと報告を上げ15番手に留まったが、ダニエル・リカルドはチームメイトより1秒も速い10番手を記録した。これは開発の方向性が正しいことが証明された可能性があるという点でRBにとっては朗報かもしれない。リカルドとは異なり角田裕毅は、テストプログラム上の理由からFP1では旧型のフロアを使ったものと思われる。

オリバー・ベアマンは、スーパーライセンスの許容ペナルティポイントを超えて1レースの出場停止となったケビン・マグヌッセンに代わってVF-19をドライブし、チームメイトのニコ・ヒュルケンベルグより0.162秒速い11番手をマークした。

アルピーヌにとっては控えめに言っても厳しい出だしとなった。ピエール・ガスリーは18番手、エステバン・オコンに至ってはエンジントラブルと見られる問題を抱えてノータイム最下位に終わった。


FP2は日本時間9月13日(金)22時から1時間の日程で開催される。セッションの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

2024年F1第17戦アゼルバイジャンGPフリー走行1(FP1)リザルト

Pos No Driver Team Time Gap Laps
1 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダRBPT 1:45.546 20
2 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:45.859 +0.313 18
3 11 セルジオ・ペレス レッドブル・ホンダRBPT 1:45.922 +0.376 16
4 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:46.027 +0.481 17
5 55 カルロス・サインツ フェラーリ 1:46.173 +0.627 20
6 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン・メルセデス 1:46.282 +0.736 17
7 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーチン・メルセデス 1:46.452 +0.906 18
8 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:46.516 +0.970 17
9 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:46.608 +1.062 11
10 3 ダニエル・リカルド RB ホンダRBPT 1:46.687 +1.141 22
11 50 オリバー・ベアマン ハース・フェラーリ 1:46.973 +1.427 22
12 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ハース・フェラーリ 1:47.135 +1.589 19
13 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:47.184 +1.638 15
14 77 バルテリ・ボッタス ザウバー・フェラーリ 1:47.640 +2.094 17
15 22 角田裕毅 RB ホンダRBPT 1:47.708 +2.162 20
16 43 フランコ・コラピント ウィリアムズ・メルセデス 1:47.901 +2.355 12
17 23 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 1:47.955 +2.409 17
18 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ・ルノー 1:48.712 +3.166 20
19 24 周冠宇 ザウバー・フェラーリ 1:49.052 +3.506 18
20 31 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 3

コンディション

天気晴れ
気温30℃
路面温度46℃

セッション概要

グランプリ名 F1アゼルバイジャンGP
セッション種別 フリー走行1
セッション開始日時

サーキット

名称 バクー市街地コース
設立 2016年
全長 6003m
コーナー数 20
周回方向 時計回り

F1アゼルバイジャンGP特集

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